インタビュー:三洋電、ハイブリッド車用リチウム電池供給へ=副社長
2009年 06月 16日
[守口(大阪) 16日 ロイター] 三洋電機(6764.T: 株価, ニュース, レポート)の本間充副社長は16日、ロイターとのインタビューで、ハイブリッド自動車など次世代自動車の中核デバイスであるリチウムイオン電池をドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)(VOWG.DE: 株価, 企業情報, レポート)を含む日米欧の自動車メーカーに供給する計画だと明らかにした。
兵庫県で新工場を建設する予定だが、新たな生産能力に見合う供給先の確保は問題ないとの認識だ。リチウムイオン電池を含む主力の二次電池事業の今年度売り上げ見込みは前年比5.2%減の当初予想だが、本間副社長は「(前年比)プラスになる可能性がある」と語った。
インタビューの主なやり取りは以下のとおり。
──二次電池足元の需要は。
「3月末から携帯電話、パソコン、デジタルカメラといった二次電池を搭載する製品がグローバルで底打ちした。生産調整が終わり、在庫もほぼ正常な状態に戻った。電池需要は3月末くらいから急速に回復基調にある。9月くらいまでほぼ見通せる状況になってきている。パソコンはネットブックが好調で回復しているし、携帯電話は底打ち感が出てきたし、デジカメも予想以上に回復が早い。(ニッケル水素による)ハイブリッド車用は上昇の一途をたどっている。ニッケル水素は2013年から14年、場合によっては15年まで減ることはないとみている」
──年度当初に前年比5.2減と見込んだ10年3月期の二次電池事業の売り上げが上振れはすることは。
「4、5月は昨年との比較では8割くらい(の回復)。完全には読みきれていない。(最終製品を作る)セットメーカーが商品を売り切れることができるか。下期は完成品のマーケットも徐々に回復するとみている。(二次電池事業の10年3月期売り上げが)プラスになる可能性はある」
──リチウムイオン電池分野で自動車メーカーと電池メーカーの連携が進んでいる。三洋はこの分野では強みを持つが、陣取り合戦で取り残されないか。
「単一の(自動車)メーカーだけと付き合って電池の特性を決めてしまうと、技術の進化がそこで止まってしまことを恐れている。当社は中立な立場で全方位でやる。全ての自動車メーカーの調達量の10%でも20%でも注文を受けることで、技術のノウハウや全体の数量の底上げが出来る。今のポジションがベストだと信じている」
──リチウムイオン電池の課題は安全性とコストだとされる。
「リチウムイオン電池は、(パワーに影響する)出力密度、エネルギー密度(容量)、低温性能、耐久性、安全性、コストの6つの課題をしっかり押さえる必要がある。当社は独自の材料を加えて全てのバランスが保てる電池を開発した。自動車メーカーにサンプル出荷し、高い評価を得ている」
「保守的にみて2015年くらいに(新車に占める)ハイブリッド車の比率は5%くらい。そうなると、量産効果も出てくるし、減価償却費も落ち着いてくるからコストは一気に下がってくる」
──徳島(徳島県松茂町)と兵庫(兵庫県加西市)でハイブリッド車用リチウムイオン電池の生産能力を増強する。フォルクスワーゲンに供給する計画は公表したが、他のメーカーへの供給は。
「社名はいえないが、米国系、欧州系、日系の自動車メーカーと一緒に仕事している。(需要不足は)全く心配していない。むしろ次の工場をいつ建てるかを心配している」
──ハイブリッド車など次世代自動車向け二次電池の世界シェアの目標は。
「2015年で25─26%、2020年で40%。ニッケル水素とリチウムイオン合わせてだが。(次世代自動車の世界需要は)15年に400万台、20年に低めにみて600万台、高めで840万台と予想している」
──太陽電池の需要動向はどうか。前年比15.9%増の売り上げ予想が上振れすることは。
「(1月に復活した)国内の補助金制度、(来年度国内で開始予定の)固定価格買い取り制度に加え、日本のODA(政府開発援助)資金がアフリカ、インド、中南米での太陽光発電事業に向けられており、ここにきてソーラーの需要が非常に高まっている。(売り上げ予想の上振れの可能性も)ある」
(ロイター)
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