背骨を抜かれる公務員制度改革 | 東京リーシングと土地活用戦記

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<内閣人事局>官邸と自民対立続く 局長職めぐり
3月26日 毎日新聞


 「内閣人事局」の局長職をめぐり、首相官邸と自民党側の対立が解消されていない。麻生太郎首相は同局長に政治家は就けない方針だが、党側は政治家の任用を可能とするよう求めており、国家公務員制度改革関連法案は既に2回、了承が見送られた。首相が自らの案を押し通せば、国会で法案を採決する際に造反者が出る可能性もあり、首相は苦しい判断を迫られそうだ。

 内閣人事局の設置は昨年6月に成立した国家公務員制度改革基本法に明記されている。基本法は民主党との修正協議を経て成立しており、関連法案は国会提出後に野党との協議も必要になるとみられている。

 民主党は、自民党側と同じく、政治家が局長に就けることを求めている。このため、塩崎恭久元官房長官は「与野党が合意できる法案にしなければならない。官僚トップの事務の官房副長官が局長職を兼ねることができる首相案は、官僚主導と批判される」と指摘する。自民党の閣僚経験者も「せっかくの改革が土壇場で官僚の骨抜きにされたとレッテルをはられる恐れがある」と指摘する。

 だが、首相は26日の参院財政金融委員会でも「高級官僚の人事は、昔からそうだが、首相自らやっている。最終的な結論は首相が出すものと思っている」と述べ、事務の副長官に兼職させても問題ないと強調した。

 首相は同法案の3月中の閣議決定を明言しており、自民党の中馬弘毅行政改革推進本部長は週明けに首相案の了承を得たい考えだが、調整のめどは立っていない。【塙和也】

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背骨を抜かれる公務員制度改革

2009年3月26日 NikkeiBP

 国家公務員制度改革の目玉である『内閣人事局』は、大骨、小骨を抜かれ、

 ついに背骨まで抜かれようとしている。

 背骨とは、来年4月に設置される内閣人事局長の位置付けである。

官僚側についた麻生首相

 すなわちこの局長を、官僚組織のトップである官房副長官の上におくか、それとも同格か、あるいは下におくか。局長を政治家にするか、官僚を充てるか。その点をめぐって、霞が関は改革を骨抜きにするため強い抵抗を続けてきた。そして、どうやら麻生太郎首相は官僚側についたようなのだ。


 本欄で私は何度なく、日本の官僚組織の弊害は、つまるところすべて“お手盛り人事”に起因することを指摘してきた。それを放置すれば、あらゆる公務員制度改革が見せかけに終わることも警告してきた。
 内閣人事局は、その弊害をなくすため省庁の幹部人事を一元的に管理することを目標とする。これには民主党も協議に加わって推進してきた。

 ところが麻生首相は、局長人事についてあっさりと霞ヶ関の意向に同調したという。
 「局長は政治家でない方がいい。だって恣意的な人事になる恐れがあるじゃないか」

 (3月23日毎日新聞)
 しかし、この発言には根本的な誤りがある。

政権交代でスタッフ者の入れ替えは当然のこと
 1つは、政権交代によって、政権が幹部官僚を入れ替えるのは当然のこと。アメリカのオバマ政権もブッシュ政権のスタッフを交代できなければ、円滑な公約の遂行ができないではないか。

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は、この点について明確に言い切っている。
 「政権を取った直後は、局長以上の官僚にはいったん辞表を提出してもらう」
 これは当然過ぎるほど当然のこと。おそらく多くの国の政治家は、当然のことを言うこの発言に奇妙な印象を持つはずだ。それほど日本の官僚人事は特異なのだ。

 政権交代が実現すれば、公約を遂行するために、幹部人事を政治任用で決めるのは必要不可欠のこと。それに反対することはどう考えても筋が通らない。

 もう1つは、政治家が人事をやれば「恣意的な人事になる」というのは、明らかに自己否定になる。
 官僚人事よりさらに重要な人事である閣僚人事はどうなるのか。それも“恣意的”なのか。官僚に人事を任せた方が公正なのなら、閣僚人事もそうすればよい。官僚の方が政治家より正しい判断をするということになれば、そもそも政治家、政党、国会、内閣を存続させることが無意味になる。

 首相が全権を握る閣僚人事にはしばしば失敗や間違いがある。それと同じように、内閣人事局長に政治家がなれば間違うこともある。恣意的な人事になることもあるだろう。しかし、その人事の責任は明白に政治や首相に帰属する。今のように人事の責任がどこに帰属するかあいまいな状態よりはるかに世論のチェックが受けやすくなる。

この問題は既に世論の監視下にある

 報道されているように、「内閣人事局長」を事務の官房副長官が兼務するのであれば、内閣人事局は全く無用の長物となる。焼け太りになるなら今の方がまだましである。

 自民党の中川秀直元幹事長は、この問題について明確な主張を展開している。
 「幹部職員は、首相と一定程度、政治の結果責任を共有する。人事と政策を同時に変えられるようにしないといけない」(同毎日新聞)
 民主党内ばかりでなく、自民党内にも首相の意向に異論を唱える人が多い。
 “官意”に従うか“民意”に従うかの瀬戸際なのである。

 霞が関がこの問題の決着を急ぐのは、民主党への政権交代を恐れるからだと言われている。
 遅くとも9月までには総選挙が行われて新政権が発足する。民主党政権ができれば官僚組織の思うようにはいかなくなる。その前にこの重大関心事に終止符を打って、内閣人事局の背骨を抜いてしまおうということだ。

 だが、この問題は既に世論の監視下にある。与党が官意に従えば、そのことが目前の総選挙における致命傷になる。

田中秀征(たなか・しゅうせい)
1940年長野県生まれ。東京大学文学部西洋史学科、北海道大学法学部政治学科を卒業。83年衆議院議員に初当選。93年6月に自民党を離党して新党さきがけを結成、代表代行。自民党時代は宏池会(宮沢派)に所属。細川政権の発足に伴い首相特別補佐。第1次橋本内閣で経済企画庁長官。現在、福山大学教授。



 官僚側についた麻生首相って、初めからそうじゃない!!