最近旧型のオーバーホール依頼がたくさんあり、何かと使うことが多い4テーパーBBユニットの「SHIMANO BB-UN55」です。
・SHIMANO BB-UN55 税込定価¥1,805
クロスバイク等によく使われている4テーパーBBユニットは他に「SHIMANO BB-UN26」があります。
・SHIMANO BB-UN26 税込定価¥1,278
この2種類のBBユニットの違いは左アダプターが「アルミ製」か「樹脂製」であることです。
・「SHIMANO BB-UN55」の左アダプターは「アルミ製」=「金属製」
・「SHIMANO BB-UN26」の左アダプターは「樹脂製」
税込定価は¥527しか差がないのに「金属製」か「樹脂製」かの差は非常に大きいのです。
数年前、売れたクロスバイクを整備していて、いつものようにクランクを外してよく見ると、樹脂製の左アダプターが割れていたのです。
急ぎの納車だったので交換品を調達するために店内在庫で同じBBを使うモデルから左アダプターを外そうとすると同じく割れていて、他の店内在庫分の樹脂製左アダプターが全てダメだったということがありました。
それを見越してか最近クロスバイクを販売しているメーカーは樹脂製左アダプターの「SHIMANO BB-UN26」を完成車に採用しないで、台湾&中国メーカーの金属製左アダプターがつくBBユニットを採用しているようです。
正直、なぜ割るのか原因はわからないのですがとりあえず「アルミ製」=「金属製」にすれば割れは防げます。
もちろん耐久性能面からも「アルミ製」=「金属製」が優れます。
で、オーバーホールをショップで依頼されるときBB交換の話に良くなると思うのですが、4テーパーBBの場合、手に入れやすい「SHIMANO BB-UN26」をお店で交換品として使うことが多いはずです。
そこで「SHIMANO BB-UN55」を指名するのです。
軸長に、もしドンピシャなものがなければ「変速性能に問題がないようであればBB-UN55でお願いします。」というふうに依頼されてばどうでしょうか。
当店には全く関係のない話ですが、「クロスバイクを組み立てるときは効率重視でクランクを外すのはやめときましょう!」とか「クロスバイクは1時間30分以内に組み立てることが必須!」なんてマニュアル化されているお店では、樹脂製左アダプターの割れなんて多分見逃してしまうのでしょうね。