ミサワホームと特類合板の話 | ミサワホームに住んでます備忘録

ミサワホームに住んでます備忘録

2013年夏にミサワホーム多摩で新居を建てました。
そんなこんなの回想録と住んでからのよしなしごとをあれこれと。後々のために綴ります。

※今回のエントリーは、ミサワホームと契約した、もしくは既に建てられた方の中には不快に思われる内容が記載されているかもしれません。ご承知の上でお読みください。


家も無事上棟し、順風満帆と思っていたある日。
こぢちちは通勤途中に携帯で、某巨大住宅関連掲示板を読んでいました。

するとそのスレッドの中にミサワホームに関するものを発見。

思わず読んでみるとそこには次のような話が書いてありました。


「ミサワホームは顧客によって原価を変更している。
それは家を建てる時の木質パネルの品質を変えることでコントロールしているのである。
原価を下げる場合には木質パネルの合板を一類一級に下げ、そうでない場合には特類一級にしているのだ」


読んだのはいわゆる匿名掲示板です。
でも妙に真実味がある書き込みで、それに追随して「ほんとに一類一級になってた!」とか、「うちは全部特類一級だった!」なんて書き込みもされています。



ミサワホームの工法は「木質パネル工法」です。
木質パネル工法

こんな風に心材と断熱材を合板でサンドイッチしているパネルを使っています。
パネル構造

全部で9つの層で出来ています。
壁面層


今回問題になっているのはこの④と⑦の合板です。


そもそも合板の一類とか特類って何よ、って話なんですが。

Wikipediaで構造用合板について調べてみると、特類と一類の違いは以下のように書いてあります。


特類は、常時湿潤状態における接着性能が確保されており、外壁下地、床下地、屋根下地など、(施工中を含めて)水に濡れる恐れのある場所に使う。1類は、水に濡れる恐れのない場所に使う。(Wikipediaより抜粋)


要は特類の方が水に強くて、一類の方がそれよりも性能が低いと言えます。
合板って、その名の通り木の板を貼り合わせて出来ているのですが、特類と一類はその接着性能の差によって分類されています。
特類がどれぐらい水に強いかというと、72時間鍋でグツグツ煮ても接着性能が下がらないことが条件になるぐらい強いのです。



匿名掲示板の書き込みでは、ミサワホームはお客さんによってこの合板の種類を使い分けてるというんですよ。しかも原価を下げるためにお客さんに内緒で。


胸騒ぎがします。こぢちち家はもう少しで石膏ボードが貼られてしまうので確認するなら今です。
でももしこれが本当だったら、ミサワホームとの信頼関係が根本から覆されてしまうでしょう。


恐る恐る現場に向かいます。職人さんに声をかけ、誰もいない2階へ。
合板にプリントされたマークを確認すると、、、


一類一級



一類一級(゚ロ゚; 三 ;゚ロ゚)


正直ショックでした。根も葉もないネットの情報。きっとこぢちちの家を見てみたら特類一級なんだろうと。そう思っていましたから。

でも実際にはそれよりも性能の劣る一類一級、、。

なんで?値引きし過ぎたから?それとも舐められてるってこと?



色んな感情がグルグル沸き起こります。
でも状況は着工して上棟までしてしまっています。今更どうにもならない。


ならないけど気になる!


ということで1か月ぐらい悩んだんですが思い切って営業のNさんにメールすることにしました。

ネットの掲示板で合板についての情報を読んだ。こぢちち家のパネルを見たら特類ではなく一類だった。御社としての正式な回答が欲しい、と。



一週間後。外構の打ち合わせでRさんのところに訪れると、打ち合わせスペースにNさんと営業部長のMさんが!

びっくりしているこぢちち達にMさんが笑顔で話しかけます。


「いやー正直、社内でオオゴトでしたよ。でもきちんとお答えさせて頂きます」



Mさんの、いや、ミサワホーム多摩としての回答は以下のようなものでした。



1)ミサワホームの仕様としてはパネルの外壁側の合板は特類、室内側の合板は一類「以上」と定められている

2)そもそも合板に関して、特類の方が一類より性能が上とか、スペックが高い、という考え方ではなく、要は使い分けの問題である

3)ただし室内側の合板が特類で作られている家も確かに存在する

4)それは工場からの位置関係の問題で、一類を仕入れてパネルを作るより、特類をまとめて仕入れたほうが安価になるケースの場合に起こりうるものである

5)我々ディーラーから工場に発注を行う際にパネルの種類を指定することはできない。よってお客様によって原価を変えることはできない(というかしません)



本当は社外秘であろうミサワホームの仕様確認書まで持ってきて頂いて丁寧に説明して頂きました。


こぢちちに思うところが無い訳ではありません。

正直同じミサワホームを注文したのに、合板の性能が違う場合があります、というのはあまりに不合理だと思います。

同じ会社員として、コストの関係でそうなる場合がある、というのも理解はできます。理解はできますがそれは顧客のためではなく、会社のための理論です。お客には関係ありません。

家づくりは大変です。それは世界に一つとして同じ家が無いから。
注文住宅であればその差は顕著です。

その中にあって、ハウスメーカーにお願いすることの意味の一つは品質の安定化だと思っています。

そういう意味で、いくら自社のコストのためとはいえ、平等に品質を確保できない(しない)のは、ミサワホームさん、あんまり良いこととは思いませんよ。




結局こぢちち達は説明を聞いて、特にそれ以上追及するのは止めました。

ミサワホーム側に何か見返りを求めることもしませんでした。

でもそれを全部ひっくるめて、こぢちちはミサワホームにお願いして良かったと、今でも思います。

今回のエントリーも書くかどうか悩んだのですが、今後同じことで悩まれた方がいらっしゃったときに、少しでも参考になればと書き残すことにしました。



こぢちちから言えることはひとつです。

気になるのであれば営業さんに思い切って聞いてください。

その対応こそ、今後お付き合いを続けるかどうかの判断基準になると思いますよ。

こぢちちは少なくとも、その対応を見て、ミサワホームに引き続きお願いすることを決めましたから。そして自分の判断に今でも満足しています。



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