『romance』

あたしは
好きな場所しか好きじゃないし、
好きなヒトしか好きじゃない。

だからテメーの棲み家は
腐ってると思うし、
テメーは死ね。

誰も信じれなかったあたしが
命がけで信じた時間をかえせ。


汚ねぇテメエが吐いた
キレイな言葉なんかクソ喰らえだ。

あたしは知ってしまって、
変な輪っかから“いちぬけた”けど、
何もかもうたがわず
まだテメエ
とこに残ってる
彼女って女もかわいそう。

一瞬、あたしがあたしを手離したら
あたしが消えてしまいそうな夜、

息できねーで息できねーで、
ここを切れば
ラクになれるってわかってたけど

        やめた。
        もったいねぇ。

あたしは、
誰にも負けないような
カッコいい人間になる。
ヘドがでるほどきったねぇテメー
教えてくれたこと。

あたしはあたしが大切だと、守ると、
それを教えてくれたまずはテメーに
「ありがとう」って
言うところからのはじまり。



          『ラブレター。』魚喃キリコより抜粋




こう思える男が私にもいる。
『俺の世界』が中心にどんな物事も決めてかかる。

その男が

「俺についてくるなら幸せになる保証する」

と言い切り、隣で様子を見てたけど
残念ながら『俺の世界』が中心だけに
俺が幸せなら私も幸せでしょ、ってことで
見抜けなかった自分が悪いと「幸せ」を頭のなかで消去した。

幸せは2人でつくるもの。

男の言う幸せは周りに他人でも人がいたら
「あの2人幸せそうだね」
そう言われるよう常に演技してた。

私の世界、と言えるなら
そんなことする男を目の前で見たのは初めてだった。
だからこそ惹かれたけど、平然と幸せを演技する男の屈折は
並大抵じゃなかった。

時間にゆとりがあった男は私の時間を常に拘束し続けてた。
おかげで私は翌日の仕事がヘトヘトだったのもシバシバ。
それまで男が朝まで延々と自分のことをしゃべってたり
突然、私の至らないところを説教したり更生させようとしたり。

男の目的は
どれだけ自分の言うことを聞いてくれるか=愛してくれるか
を試してただけだと今ならわかる。

あの時は日に日に増えてく目標に
どうにか適えたく、一生懸命だった。
寝不足でも、まともにご飯を食べれる時間が
私だけ取れなくても。仕事は遅刻せず、出勤しつづけた。
身体も心もボロボロだったけど、若さでカバーしてた。

それまで波瀾万丈な日々が自分に合ってると思ってたけど
この男と出会い、自分に合うのは平穏無事な日々と知った。

別れたあと
波瀾万丈な日々とも別れられて、うれしかった。
そう思えるまでに時間がかかったけど。


あれから数年経ち—、
私はいまでもこの生活を失う気はない。
つづけてきたいと願ってる。