ガーゴイル「久しぶりだね。再びお目にかかれるとは思いもよらなかったよ」
ナディア「あんたなんか知らないわ」
ガーゴイル「無理もない。まだ君が赤ん坊の頃だったからな。知りたくはないかね。私がどこで君に会ったか」
ナディア「人殺しの・・・人殺しの知り合いなんかいないわ」
ガーゴイル「ふっ。頑固なところは父親にそっくりだ。ところで、ブルー・ウォーターはどこだね」
ナディア「海に捨てました」
ガーゴイル「ほぉ」
背後のカーテンが開き、マリーとキングがロープに猿ぐつわをされた姿で現れる
ナディア「マリー、キング!」
ナディアを見つけて嬉しそうなマリーとキング
ガーゴイル「 あの子がどうなってもいいのかな?」
ナディア「捨てたって言ってるでしょ!ないものはないのよ!マリーを巻き込まない・・・!!」
銃を構えるガーゴイル
ガーゴイル「さぁ、ブルー・ウォーターはどこかな」
ナディア「海の底よ」
ガーゴイル「ふっ」
絵画、電球、部下に次々と発砲するガーゴイル
餌食となった部下はそのまま絶命するが、その他の部下たちは一瞥をくれるだけ。
ナディア「マリー!見ちゃだめ!」
ガーゴイル「分かるか。お前の強情がその男を殺したのだ」
ナディア「ひどい、もうやめて!人でなし。こんなこと神様が許すはずないわ。あんたになんか絶対教えない。何されたって何度聞いたって無駄よ!マリーとキングを離して。島の人たちも自由にして…
マリーが泣いているのに気付くナディア」
ガーゴイル「教えない、ということは知っているということかな」
ナディア「は!」
ガーゴイル」何の罪もない、この子達の命を奪うのは、お前だ。この子達の命を引き換えに、それほどの値打ちがブルー・ウォーターにあるのかな?きっと、後悔することになるぞ」
泣きじゃくるマリーと全身を毛羽立てて威嚇するキング
ナディア「待って!待って下さい」
ガーゴイル「ブルー・ウォーターはどこにある」
ナディア「連れの、連れの男の子が持っています」
ガーゴイル「ありがとう」
ナディア「・・・ごめんなさい、ジャン」
坑道に身を隠し、様子をうかがうジャン
ナディアもまた、ジャンの心配していた。
その時、ガーゴイルがナディアを呼び出し、バベルの塔について話をする
ガーゴイル「バベルの塔、発電所の巨大なエネルギーは、この塔に導かれ、粒子エネルギーとなる。れが塔の心臓部だ。素晴らしい・・・。この螺旋状の塔内で粒子エネルギーは加速され、あの中心部に圧縮・収束される。そしてその光は遥か天空へと発射される。すると、神罰が下るのだ。再び舞い降りた光は地上のすべてを焼き尽すだろう。その焔の中で生き残るものは誰もいない。我々はしもべの星により、地球上のどこでも選んで攻撃し、滅ぼすことができる」
ナディア「(ジャン…、ジャン。どこにいるの。ジャン…)」
城の大広間で開かれるパーティー
大人数が見守る中、ガーゴイルがせり上がる壇上から挨拶をする。
その脇で武器を持った兵士に監視されながらナディアも列席。
ガーゴイル「同士諸君。ついに我らの記念すべき日がやってきた。我らアトランティスの力の復活である!」
会場に響き渡る歓声と、「ネオ・アトラン!」の声
ガーゴイル「この計画は、12年の歳月と巨額の経費を費やして完成した。その成果を今、ここでみなとともに分かち合えるのは非常な喜びである。というのも、今日ここに集まって頂いた諸君の惜しみない協力なしには、この計画の成功はありえなかったからだ。私は宣言する。諸君はこれから、奇跡を、神の光を見ることになるだろう。その光は、我らの力となり、世界を再び、アトランティスの元にひざまずかすだろう。愚かな行いを繰り返す人間どもを、ネオアトランティスが正しい道へと導くのだ。今日はそのための第一歩である」
一層響き渡る歓声
ガーゴイル「それでは諸君、実験開始だ!」
その時、ネオアトランティスに捕らえれ、脱出した3人組と、バベルの塔中心部で鉢合わせをするジャン
その間にも実験開始準備は着々と進行していく
兵士「しもべの星、ミカエルからの受信を確認」
ガーゴイル「間違いない、アトランティスの遺産はあるのだ。1万2000年もの間、飛び続けていた我々の希望の星が」
ノーチラス号でも、高エネルギー反応を補足する
ネモ船長「まさかバベルの塔か・・・?」
兵士「発射20秒前。総員、対閃光防御。黒メガネを着用して下さい」
監視の兵士に黒メガネを着けられるナディア
バベルの光が発射され、目標のバルキニア島は、一瞬で蒸発する
ノーチラス号
ネモ船長「なんてことだ。ガーゴイルはバベルの塔を完成させたのか」
パーティー海上
ガーゴイル「素晴らしい・・・世界を再び我らにひざまずかす、神の光だ」
ノーチラス号
ネモ船長「世界を再び滅ぼす、悪魔の光だ」