モハメド・アリ、享年74歳。

昨夜、世紀の対猪木戦が流れていた。
あれが異種格闘技の始まりとかいう。

まあ、はっきり言って・・・。
当時は、あまり面白くなかった。

ボクシングなら、ノックアウト。
プロレスなら、フォール勝ち。

どちらも見ることができず。
互いに肉体を消耗する闘いだった。

その筋の人に怒られそうな意見です。
やはり真骨頂は、キンシャサでしょ?

なぜ、アフリカだったんだろ。
ベガスでやらなかったんだろ?

それはアリの意向だったんだよね。

1974年、高校3年生でした。
大好きな長嶋が引退した年です。


絶対にフォアマンが勝つと思った。

アリ34歳、フォアマン25歳。
すでにボクサーの峠は超えていた。

フレージャー、ノートン。
アリのライバルだったボクサーたち。

彼らが、まるで子供のように倒された。
フォアマンが強いのは、明らかだった。

アリの10カウントは聴きたくない。
祈る気持ちでテレビを見ていた。

ああ、なんてドラマなんだろう!

マットに沈んだのは、フォアマン!

ボクシングは、頭でやるスポーツ。
それを学んだのがこの試合だった。

フォアマンに勝つためのプログラム。
確率が1対9でも、可能性はあるのだ。

アリは、そのプログラムを実行した。

フォアマンは、負けを考えなかった。
いつもの練習をして、試合に挑んだ。

これが、後にこう呼ばれる。

「キンシャサの奇跡!」

ラグビーの日本対南アみたいな感じ。

決して奇跡ではないんだけど。
やるべきことをやった結果なんだけど。

観客は、その過程を見ていないから。
それが「奇跡」に思えてしまう。

最高に面白い興奮した試合だった。

アリは、史上最強のボクサーか?
それは、どうかわからない。

しかし、彼は最高のボクサーだった。
それは、間違いないと思います。

どうぞ、安らかに・・・。