2023年の5月、新型コロナウイルス感染症が感染症分類で2類から5類に変わりました。

 

私が気持ち悪いなと思ったのは、メディアが判を押したように一律に、「新型コロナウイルスは季節性インフルエンザと同じ5類に変更になりました」と政府、メディアがこぞって「コロナ明け」と表現したことですね。どうしてどの放送局も同じように「インフルエンザ」を引き合いに出しているのでしょう?

 

五類には下のように色々な感染症があります。なぜ、「麻疹と同じ五類」、とか「HIVと同じ五類」って言う放送局がないんでしょう? 意図的にあえてインフルと同じように軽い感染症だと印象づけるような言い方になってませんか?

 

疾患名で探す(類型別) | 東京都感染症情報センター (tokyo.lg.jp)

 

画像

 

さて、五類感染症にはお馴染みのエイズ(HIV)、ウイルス性肝炎、最近はやりの劇症型溶血連鎖球菌感染症、麻疹、梅毒、破傷風、風疹などがあります。

 

五類だから感染してもいいのでしょうか? 

 

なんて聞くまでもなくダメですよね。ウイルス性肝炎やHIV、梅毒、破傷風などは一度感染すると進行していって最後は命を落とす怖い病気です。

 

この「五類になったから」マスクを外していいとか、感染しても大丈夫とか、インフル程度とか、無茶苦茶おかしな理屈がまかり通ってます。

 

ウイルス性肝炎なんかは、一度感染するとウイルスがずっと肝臓に留まり、肝硬変→肝臓がんと進行していく病気です。かつては、肝臓を摘出する方法での治療しかありませんでしたが、最近になってインターフェロンというウイルスを体内から消去する薬ができました。このインターフェロンが開発されるまでの50年間、感染した人は神様に祈るほかウイルスを体内から消去することができなかったんです。

 

破傷風も進行すると、破傷風菌が出す毒素で全身の筋肉が痙攣し骨折するという最悪な病気です。できるだけ早期に発見し、錆びたくぎや土壌に傷が触れた場合は、予防的にワクチンを投与することによって重症化を阻止します。

 

では、新型コロナウイルスは・・・?

 

前のブログでコロナに感染した場合、体内で持続感染を起こすと書きました。今、体内に存在するコロナウイルスを消去する薬はありません。新型コロナウイルス感染症が流行し始めてまだ4年です。長期的なウイルスが与える影響はまだ十分に解明されていません。

 

大事なことなのでもう一回言いますね。

 

新型コロナに感染した場合、体内にウイルスが残って持続感染を起こしても、このウイルスを体から消去する薬はまだありません。世界中を探しても、地の果てまで旅をして薬を探したとしても、コロナウイルスを体内から消去する薬は存在しないんですよ、まだ。

 

だから感染しないように慎重に行動するべきです。

 

もし万が一、新型コロナウイルスに感染してしまっても、すぐに簡単にウイルスが体内から消去できる薬ができたら、感染しても怖い病気ではなくなりそうな気がします。その時が本当の「コロナ明け」なのではないでしょうか?

 

しつこく言いますが、コロナウイルスを体内から消去する薬はまだありません。

 

そして、コロナウイルスの持続感染が起こす後遺症は多岐に及んでいます。仕事ができなくなったり、寝たきりになって、普通の生活すらままならない人が大勢います。 後遺症も治療方法は色々と進んできていますが、まだ完璧ではありません。

 

これについては、また別の機会に詳しく書きますね。