コロナウイルス感染症が流行し始めて、はや4年になります。最初に武漢で感染が確認されてから、グローバルパンデミックと化し、世界中で研究者たちが様々な科学的知見を報告し続けています。この4年間の研究、報告などを踏まえると、到底、コロナウイルス感染症が「ただの風邪」であるとは言えません。

 

では、風邪とどう違うのでしょうか? それはこのウイルスが持つ性質を知らなければなりません。

 

後遺症の話は多岐にわたるので最初はその概要だけ記載します。細かな性質等(CT画像等)についてはあとで詳しく解説します。

 

1)コロナは風邪でなく、血管のある臓器ならどこでも感染します。 

~細胞への侵入経路は主に血管表皮内に存在するACE2受容体~

 

まず一番大切なことは、コロナは単なる風邪ではありません。普通の風邪というのは医学的な定義では上気道(喉、気管支等)に感染し、一週間程度で軽快する(治るもの)とされています。

 

コロナウイルス感染症(SARS-Cov-19)(以下コロナと表記します)は血管上にあるACE2受容体を介して細胞に感染していきます。つまり、血管のある臓器ならどこにでも感染できますから、上気道(気管支等)だけでなく、心臓、肺、腎臓、消化器、脳とあらゆる臓器に感染します。

 

2)何度でも感染する。

 

免疫ができればもうコロナにはかからないと思い込んでる人がいるようですが、一般的にはコロナに感染してできた免疫は三か月程度しかもちません。感染しても数か月後には免疫は消えて、また感染します。

 

3)感染する度に体にダメージが生じます。複数回感染すると重症度、死亡率が上がります。

 

4)一週間で治ったように見えますが、10%程度の人が罹患後症状である後遺症を発症します。

 

後遺症は多岐に及び様々な障害が発生します。というのも、コロナウイルスは感染後、体内に残り続ける持続感染であることがわかってきました。感染先の臓器でウイルスは変異したり、症状が消えたように見えても、実は体内で感染が広がっているというケースもあります。ウイルスが体に残る期間としては年単位の人もいます。

 

このコロナ後遺症が厄介。

 

a) 免疫を抑制し、感染後は免疫が弱まってしまうために、普段ならかからないような感染症にかかりやすくなる。

 

b)コロナ特有の肺炎になった後、肺機能の回復は望めない

 

c)感染した臓器によっては循環器系、脳の機能障害(認知症含む)、糖尿病、自己免疫疾患など多岐にわたる病気を発症する確率が高くなる。

 

d)感染後は細胞の老化が進み、おおよそ20年くらいの老化が進むと言われている。

 

他にも色々ありますが今日はこのくらいで。