福井県には認定遺伝カウンセラーが一名しか、いない。 | 赤ちゃんわんこの超かわいいこいぬさん、大学時代の卒業論文を掲載!!

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2024年8月31日ブログ定期更新終了。不定期の更新は続ける方針です。

 

遺伝子検査だけではなく、遺伝に関する啓蒙など、認定遺伝カウンセラーの活躍範囲は、私達が想像しているよりも幅広いはずである。クリニックに一人必要な職種ではないが、中規模以上の病院には必ず正職員が配置されなければならないと思う。他の医療従事者より報酬が少ないという現実があるが、生命科学のプロフェッショナルの一職種としても、認知されるべきである。疾患とは身体的なものばかりではなく、精神的なものも入る。生まれてくる子供だけではない、生きてきた自らを知るという意味でも大切である。

 

 

遺伝に関する話題、医療の進歩により新薬が登場したり検査や治療法が変わったりなど医療現場は変化しています。注目するのは遺伝子検査についてです。近年増えている遺伝子検査に対応するため、福井大学病院では専門職を置いています。どんな相談が寄せられているのか仕事に密着しました。   体の設計図となる遺伝子、約2万2000個あるといわれ、その情報は親から子へと受け継がれていきます。病気についてもそうです。例えばガンは、遺伝が要因で発症することがありますが、遺伝子の解析が進み新薬が登場するなど、治療方針にも変化が起きています。   そんな中、福井大学病院では、遺伝に関する相談や検査に対応するため県内唯一の認定遺伝カウンセラーを2023年4月に配置しました。池田和美さんです。    池田和美さん: 「遺伝子の治療は最近進歩が目覚ましく、(治療の)薬を使えないか選択肢を広げるためにも遺伝学検査は幅広く使われている。一方で、遺伝性という悩みを抱える人もいる。そこを私たちがサポートする」   遺伝カウンセリングでは、染色体や遺伝子が関わる生まれつきの病気や体質に関して様々な相談ができます。検査は採血のみです。相談件数が増え始めたことを受け、池田さんは18年務めた看護師から一転、認定遺伝カウンセラーの資格を取得しました。    池田さん:「出生から亡くなった後まで幅広い病気や悩みに対応している」   妊娠初期に一部の染色体に異常がないかを調べる出生前診断を受けた44歳女性に話を聞きました。 44歳女性: 「年齢が高齢なこともありNIPT(出生前診断)をうけることは夫との話し合いの中で最初から決めていた。一度流産をしていて無事に育つか心配だったこともあり、障害を持って生まれてきたときに子供の面倒を誰がみるのかと夫と気にしていた。怖い検査だと思うが、産んでからが始まりと思うと受けたかった」   検査結果は陰性で、2月に無事出産しました。女性は「初めての出産だったので、病院できちんとした検査で今のとことは心配ないと言ってもらえた安心感はすごい」と話します。    別の日。病院を訪れた生まれつき難聴のある1歳の娘の母親が病院を訪れました。   母親: 「娘が生まれつき先天性両耳難聴で、両親は難聴ではなく両家系にも難聴の人はおらず、どこから難聴がきたのか原因が気になり遺伝子検査を受けた」   約1年前に受けた娘の遺伝子検査の結果を聞きに来ました。  <検査結果に関する会話> 井川医師:「結果としては、難聴の原因と考えられる遺伝子の変化が見つかった。両親のある遺伝子が両方揃うと(子に)症状がでる」 池田さん:「ここまで聞いて気になっていることはありますか」 お母さん:「二人目のことについて。どの確率で男の子が生まれたらこう、女の子が生まれたらこうというのはある?」 池田さん:「何人くらいお子さんがほしいなど考えている?」 お母さん:「二人はほしいと言っていたが、検査結果を見て、次の子がまた難聴で生まれる確率があるなら一人にしておこうかと」 池田さん:「今回特に男女関係なく、子供に対して4分の1で難聴の可能性がある。       もし二人目を設けたいとなると、その子も4分の1の確率で難聴の可能性がある」 お母さん:「悩ましい」    池田さん:「何が何でも検査しなければと来た場合、自分の意志なのか、周りからのプレッシャーから検査を受けるのか。その方に寄り添った説明ができるよう心掛けている」   ガン遺伝子の検査結果については、週に1度、中核病院の京都大学病院を中心とする連携病院の専門家がテレビ会議を開催、幅広い知見を集め効果が期待できる薬や治療法を検討しています。    遺伝診療部・井川正道医師: 「遺伝というと偏見や差別の心配は大きいと思う。一方で(遺伝検査は)治療に必要。患者によりそって不安を取り除く対応ができるのは認定カウンセラーならでは」   池田さん: 「(遺伝について)積極的に触れる話題ではないと感じている。相談先としていると周知できれば」   遺伝に対するハードルを下げる。認定遺伝カウンセラーの池田さんは、きょうも依頼者の人生にそっと寄り添います。   福井大学病院で実施した遺伝のカウンセリング件数は、6年前は年間50件だったのが、3倍以上の年間150件を上回っています。検査内容としては、ガンや出生前診断に関する検査が大部分を占めています。   現在、191の疾患について保険適用がされています。池田さんは、検査を受ける前から治療に至るまで、利用者の精神的不安を取り除くきめ細かなサポートをしています。

 

 

なお、認定遺伝カウンセラーに関する公式のNoteがある。数年前で更新が止まっているようだが、是非継続して運営して欲しいと思う。県内に一名ではさすがに対応困難ではないだろうか。