PARIS/劇場Ⅲ | 小林香オフィシャルブログ「Caori Covayashi」Powered by Ameba

PARIS/劇場Ⅲ


パリ滞在の断片。続き。


パリでやってるナイト・ショーは3つとも観てきました。

今回パリを選んだ理由はこのナイト・ショーを観たかったのが強いです。



【LIDO】


シャンゼリゼ大通りに面しているリド。

劇場の前から見渡すとこんな感じです↓


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21:30の回を観ました。


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開演前の様子。

シャンパンがチケット代のなかに含まれています。約13500円。


内容は純然たるレビューで、

宝塚歌劇のレビューの原型はパリから持ち帰られていることがよく分かります。

トップスターのような方がいて、この方だけがソロを歌います。

いわゆる2番手スターさんはダンスがメイン。


黄金のピラミッドがせり上がってきたのはビックリしましたね。

パリにはエキゾチックなものへの憧憬、オリエンタル趣味があるようです。


モードの国ですから、レビューダンサーたちの衣裳は

ハッとするほどきれいでした。

フィナーレはゴージャスなコスチュームと羽根に包まれたダンサーたちが

ズラリと並ぶんですけど、色のセンスが抜群にカッコよかったです。

紫、ブルー、ピンク、どれをとっても品のある高級な色彩でした。


華やかで、陽気で、大人の色気があって(トップレスです)、

音と色と香りの洪水のような100分でした。



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【ムーラン・ルージュ】


続きまして、バズ・ラーマン監督、ニコール・キッドマン主演で

ヒットした映画のあの「ムーラン・ルージュ」です。

12月25日、クリスマスの夜に行きました。

モンマルトルの歓楽通りにあります。


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開演は23:00です。

1幕もので、これも1時間40分のレビュー。

LIDOと同じような構成ですが

LIDOが大人っぽいシックな感じだったのに対し、

ムーラン・ルージュは若さ溢れ、

CANCANが売りの一つのようです。

そして、こちらは3トップ制のようで、

男性のソロ・シンガーもいましたよ。


大蛇の入った水槽がせり上がって来て、

女性が飛び込んで大蛇と一緒に泳ぎまわるシーンは圧巻でした。

それと、ムーラン・ルージュは画家の街モンマルトルにあるからなのか

どうなのか分かりませんが、両袖の背景画は凝ってましたね。


ここもまたシャンパンが出てきて、

飲みながらレビューを堪能しました。

終演して劇場から出てきたら25時だったので、タクシーで帰りました。

地下鉄が動いているかどうか知りませんが、劇場は満席でしたし、

飲んで観てタクシーで帰宅して、享楽的ですよねー。



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【クレイジー・ホース】



今回、一番楽しみにしていたナイト・ショー。

なぜなら有名なコンテンポラリーの振付家、

フィリップ・ドゥクフレがクレイジー・ホースの

新作ショーを演出すると聞いていたからです。


パリでもクレイジー・ホースの新作の話題が

雑誌やテレビで流れていたので、

老舗のクラブのショーに前衛的な演出家を招いたことは

わりと画期的なことだったのでしょう。


新作のタイトルは「Desirs」。

欲望とか垂涎という意味だそうです。



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タイトル通り、ストリップ要素がかなり高いショーでした。

女性が14人くらい、男性は手で影絵を作る芸人のみ。

シーンの繋がりはなく、ストーリーもなく(レビューじゃない)、

次々にタイトルの”欲望”を描いて見せるというシンプルな構成。


すごくシンプルなんですけど

ハイテクニックな映像の使い方をさらりとやってのけてました。

だからあっと息をのむ。

ドゥクフレさんの真骨頂でした。


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ダンサーたちもムーランやリドより断然レベルの高い人が揃っていて、

かなり稽古したんだろうな~っていう成果が舞台にありありと出ていました。



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休憩込みの90分。

老舗クレイジー・ホース×ドゥクフレさんのコラボ世界を

どっぷりと楽しみました。



【Le Cirque Invisible】


ロン・ポワン劇場の今冬の話題作。


以前のブログでも書きましたが、

この舞台は筆舌に尽くせないなんとも不可思議なパフォーマンスでした。

たった二人のパフォーマーのうちの一人は

チャーリー・チャップリンの娘のビクトリア・チャップリンさん。

お父さんの才能がそのまんま伝わっているような、

今までに観たこともない生態模写を舞台上で見せて頂きました。


当日券に並んでやっとチケットが買えた舞台です。

当日券に並ぶなんて、何年ぶりだろうかっ!

劇場のロビーに座ってゼッフィレッリの自伝を読みながら

二時間くらい待ってたんですけど、この国の劇場関係者の顔を見つつ、

お客さんの層や様子を観察できて、かなり楽しかったです。


この国は、ミュージカルはいまいち熱くないけど、

パフォーマンスものはものすごいユニークなんですね。

絵画や音楽、文学・・・フランスの先人たちがあらゆる芸術分野で極め尽くしているから、

それに続く現代のアーティストはまともに勝負しても辛そうです。

そのぶん、現代アートはなにを挑戦しても寛容に受け入れられるのか、

すごく奇抜でユニークなパフォーマンスが発達するのかな・・・と考えてみたり。


とにかくこのビクトリア・チャップリンさんのステージは、

私には衝撃的でした。

しかもヒントも頂きました。勇気も。


最後、拍手してるうちに、

この素晴らしいアーティストを前にして胸が熱くなって、

なんか涙出ました。

まぁ・・・私にはよくある現象です。。。



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以上、

Parisの劇場、観劇の覚え書き終了!