ブルーブラックの筆跡 | 小林香オフィシャルブログ「Caori Covayashi」Powered by Ameba

ブルーブラックの筆跡


お世話になった舞台監督さんたちとごはんに行きました。


新橋で集合したのに、なぜか千歳船橋の焼肉屋さんへ。さんざんカルビを食べたあとまた引き返して来て、新橋の某スパイスハウスへ。

席についた途端バーテンダーがウコン茶が出すあたり、さすが新橋。唐辛子の佃煮とか、しめ鯖とか、およそバーカウンターに出てきそうにないメニューが出てきましたよ。どれもこれも美味しい。


もっぱら、昔の興行界の話で盛り上がりました。

バブルを経験してる先輩方は、笑っちゃうくらい大きなスケールの昔話をされますね。某解散コンサートでお客さんが使った紙テープの長さは全部で何千kmにもなった、とか、ある役者さんの移動が開演時間に間に合わなくて、ヘリコプターで送り届けた、とか・・・。



話変わって。


篠井英介さん主演の翻案劇 『サロメ』 を観劇しました。

ヨカナーン役の森山開次さんが独創的な和風の舞で”囚われた修験者”を表現なさっていて、一瞬たりとも目が離せませんでした。


そして再び 『レ・ミゼラブル』。

何回観ても毎度傑作・・・。

ミュージカルのバイブル・・・。

私は、ロンドンで観たレミより日本版のほうがずっと好きです。

岩谷時子先生の格調高い歌詞が心底好きだからです。


7年ほど前、岩谷先生との打ち合わせの場に私もいました。

レミの台本が少し変わったので、加筆をお願いすることになったのです。


先生は、とてもスリムなペンケースから万年筆を一本取り出されて、

さらさらと文字をお書きになりました。

そのときのインクがブルーブラックだったこと、

書かれた文字は縦書きで、流れるように美しかったこと、

そのことだけはくっきり覚えてますね。



ちなみに私のペンケースは、

万年筆とボールペンが4本だけ収納してある黒い革製のものと、鉛筆、消しゴム、付箋、定規、油性ペン、マーカー、ボールペン、ゲルインクペンなどなどがごちゃごちゃ入ってる、もう15年使ってる茶色い革製のものと、二つあります。

いまはこの体制で筆記具ライフを満喫してますけど、

いつか

岩谷先生みたいに、

万年筆とペンが1本ずつ収容されたスリムなペンケースだけを持ち運び、

最少且つ十分な

歌詞を書けたらいいなと思います。



さて。今夜は久々にゆっくり家にいられるので、お茶でも飲んでくつろぎます。

では~!