これまではカウンセリング諸理論について分類方法を見てきたので、これからは試験の問題傾向を踏まえて、各理論の特徴を一つずつ考えていきましょう。
まず始めはロジャーズの来談者中心療法から。
この理論は、人間観は性善説のヒューマニスティックセラピーで、歴史的には実現傾向を信じる自己理論の系譜だったね。
ここでは「人格変化の必要十分条件」を起点に、来談者中心療法の全体像を眺めていきましょう。
編集後記
「人格変化の必要十分条件」とは、カウンセリング関係の中で①二人に心理的接触があること、②クライエントの自己不一致、③セラピストの自己一致、④無条件の肯定的配慮(受容)、⑤共感的理解、⑥受容と共感がクライエントに伝わっていること。
これら6つが揃えば、クライエントを自己一致させられる、つまり問題解決や社会適応できるということだね。
①のクライエントとセラピストとに心理的接触があるなんて当たり前のようだけど、クライエントに障害などがあってコミュニケーションが図りにくい時もある。こうした場合にも接触反射を使って関係を築こうとするのが第4章の最後で出てくるプラウティのプリセラピーなんだね。
条件②と③では、クライエントとセラピストそれぞれの自己一致が出てくるから、次回はその違いについて考えましょう。
本日のお言葉
十分条件でもあるんだから、クライエントに人格変化が現れれば、全条件を満たすカウンセリングができてたってことなんだね。 (ジーニー)
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