私は穴をじっと見つめる




お腹の真ん中の少し上あたり


 
時には見つめることもせずに
ばくばくと米を食べる
甘いものもぺろり


穴なんてなかったように、なんの不快感もなくそれらは私の中を通過する



体も心も必要なものを吸収する、だから問題などない。



ちゃんと休憩しているし、
きちんと食べてるし、しっかり眠ることを心がけている



もう埋まってなくなったのでは?と思うくらいに健康だ


疲れたーー とか言えるほどに癒えている気もする。




けれど、ふと気がついたのだ


なんとなく円形らしき壁のようなものがあることに。





首を下げ覗いてみると綺麗な円になってる美しい穴



穴、なのかな?
それとも綺麗な丸のオブジェ?


それは美しい空間


それは美しい弧を描く輪


バズーカで一撃された穴


それはちいさな点の集合体


あらゆる悲しみが詰まった球体



空洞のようにも満ちてるようにも見えるその輪郭を確かめた


滑るように滑らかで、中を風が吹き抜けたりもする。
 

空洞のようなのに何故か暖かい
物質のようだけどスカスカしている

そんなものはこの世に存在しないのに存在している。


歪なくせに優しい存在感があるそれに目を閉じて触れてみる。

触れた手、ではなく心がチクチクと痛い


消えないのか

消せないのか

消さないのか


どの感情に基づくものなのかもよくわからないでいる



見ていると眠くなってきた





心がざわざわするのに落ち着くものだから何度も見つめてしまう。



いつ生まれたか、生まれた時からずっとあったのかわからないその穴は、私の真ん中の少し上あたりで今も消えることなくひんやりとあたたかいものを纏って私の中に存在している。




追記



今日は眠い

朝からずっと眠い


ねっむ!と何回言っただろうか

言った半分くらいは夢だったかもしれないな



教授に遅すぎる恋慕したり


ヨーガして心と体繋げたり


やらかしたことから目を背けてみたり


今日料理3食とも食材の使い方から味付けまでばっちしだったり


思いっきり舌噛んだり



と、好き勝手やってたら雨が降ってきた



少し開けた窓から聞こえる瑞々しくアーバンな走行音、ねむれねむれともう半分の私を誘う。



ほんと私は雨の日が好きだな



今年の春は雨の日が際立って美しかった



途切れ途切れの記憶が心と頭で自由演技する


きゅっと縮んだ心と体をほぐして巡る。



寝落ち寸前で文字を打つ。もうほとんど見えてない


けどちゃんと変換してくれるわ、文明万歳


眠い時のゆるみは良い。



半分寝てるくらいのゆるさで生きれたらいいのになとカクンカクンしながら思った



月は満ちそうだし、視界はぼやけるし、ピアノは美しい




このまま 眠ろう。