タイトルは、Iron Maidenの1980年のデビューアルバム「Iron Maiden 」収録曲より。

 NWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)を代表するメタルバンドのIron Maidenですね。

 俺がメタルバンドのライブに初めて行ったのも、メイデンが最初だった記憶があります。
 確か、横浜のなんたら体育館っていう、でっかい体育館で、ライブなんかもよく行われる所。昔過ぎて、名前までは良く覚えてないや!
 オッサンになったなぁって思う…

 動画は、説明によると、1980年のTVライブの映像。

 当然ながら、ボーカルはブルース・ディッキンソンではなく、オリジナルボーカルのポール・ディアノです。
 まさか、この当時の映像があるとは思わなかったので、ビックリしました。

 実際、俺もメイデンはブルースがヴォーカルになってからのファンなので、ポール・ディアノの歌っている映像が見られるとは思いませんでした。

 確か、ポール・ディアノは、80年代末だか90年代に「Killers」って、メイデンの2nd.アルバムと同じ名前のバンドでアルバムを出してました。持ってますけど…



 ポール・ディアノって、今何をしてんだろ?

 メイデンは色々一時期、ブルース・ディッキンソンが脱退して、紆余曲折してトリプルギターになったりしたりして、ブルース・ディッキンソン復帰後、まともになって(って、ひでえ言い方だな)、昨年はワールドツアーもやって、健在である所を見せてくれました。

 ちなみに、俺が行ったライブでボーカルのブルース・ディッキンソンに「ゴリオ夫ぉぉぉ!」って声援が飛んでいたのは、秘密です。
 まあ、本人は解らなかったでしょうがwww


 で、本題。

 以前、ランニング、つーかジョギングを悪戯にやってみた事がある。

 もう、小学生の時から走るのが大嫌いだった俺がね。
 小学校のマラソン大会をサボったりしていた俺がね。
 クラスで一番脚が遅くて、以前も書いたような、とんだトラウマを抱えているこの俺がね。

 切っ掛けは覚えてないけど、体を絞ろうと思ったのかなぁ?

 本当に、今となっては、動機を全く覚えてない。

 それでも、唐突に深夜のジョギングを始めた。

 万歩計を付けて、近所のジョギングコースを走りました。
 もちろん、深夜。朝4時とかの時もあったけ…

 最初は1Kmでもキツかったですよ。

 それでも、2日に1回とかやっていると、次第に走る距離と走る時間が増えて来ました。

 で、良く言うように走り始めて15分から20分を超えたあたりから、苦しさが無くなるんです。

 ランニング・ハイって奴ですね、
 体が苦しくなると、脳下垂体から、苦痛を取り除く物質が分泌されて、キモチヒィ~って感じになるんです。

 まあ、知識では知っていた物の、体感すると、これが本当にキモチヒィ~っていうか、ヒモヒヒィ~ってぐらい、気持ちいいんです。

 もう、脳下垂体からドクドクと分泌される脳内麻薬の中毒患者です。

 そうなると、最初の15~20分までは苦しい物の、それ以降はいくらでも走れちゃうんです。

 最初に走っていたジョギングコースは確か往復で5Kmぐらいでした。

 で、そんな脳内麻薬の虜になった俺は、ジョギングコースではもの足りなくなり、ジョギングコースの100mごとに立て札を利用して、100mと500mで平均の歩数を計り、何歩で100mかを大体把握して、深夜の街中を走るようになりました。

 5Kmが7Kmになり、最終的には10Kmを超えてました。

 ジョギングを始めてから、1ヶ月と経たずに、10Kmを超えるのは、今考えれば無茶ですよ。
 それまで、運動なんて物に無縁だったんですから。

 案の定、2ヶ月とせずに、右膝が痛むようになってきました。

 それでも、中毒患者の俺は走りました。

 ヒモヒヒィ~って、快楽に勝てなかったんです。

 合法的なジャンキーです、

 しかし、30才を超えた肉体で、いきなり始めたジョギングで、2日に一度、多い時には毎日10km
を走るのは、限界を超えていたようで、右膝の痛みは、歩くのも辛くなり、最終的にはジョギングは勿論、歩く時にも膝が痛み引きずるようになってしまいました。

 これはヤバイと思った俺は、痛みが引くまではジョギングを中止しました。

 でも、病院に行くでもなく、単にジョギングを中止しただけです。

 で、数週間もすると、その痛みも消えて、性懲りも無くジョギング再開。

 あれですね、人間の体って数週間前には10Km走ってもなんとも無かったのに、数週間休むだけで、5Kmもキツくなる。

 それでも、3日も連続で走ると、例のヒモヒヒィ~って快感が味わえるんです。

 で、調子にのって、また10Km以上を走り出す。

 すると、当然ながら、再び右膝が痛み出す。

 でも、中毒患者の俺は限界まで走ります。
 だって、気持ち良いんだもん!

 気持ち良いと言っても、別に爽快感とか、そんな爽やかなもんじゃないんですよ。
 脳内麻薬の中毒患者ですからね。

 で、右膝が限界まで痛くなると、痛みが引くまで休んでは、痛みが無くなるとまた馬鹿みたいに走るって事を繰り返すうちに、今度は左膝まで痛み出すんです。

 人間の体って、右膝が痛み出すと、自然に反対側の膝が庇うようになって、最終的には両膝が痛み出す。

 もう、こうなると、歩くのも困難です。

 それでも、ジャンキーですから、両膝の痛みが引くと走っちゃうんです。

 ヒモヒヒィ~って快感の為にね。

 で、そんなある日、ちょっと住宅街から離れた道を走っていると、どこからか猫のニャーニャー鳴く声が聞こえて来ました。

 え?猫?猫なの?
 と、猫フェチの俺は脚を止めて、鳴き声のする方を探すと。目ヤニだらけの痩せた子猫を見つけました。

 ヤバイ、可愛い!
 すげー汚くて、貧相だけど、すげー可愛い!

 スラム街のストリートチルドレンの中から、美少女の原石を見つけたようなもんですよ!

 ある意味、マイ・フェア・レディーのヒギンズ教授ですからね!
 ちょっと違うけど…
 つーか、全然違うけど…俺的にはそんな気分ですから!

 まあ、とにかく俺はその場にしゃがみ込んで、その子猫と遊んじゃいましたよ!

 この世に、子猫以上に可愛い生き物なんかいないですから!

 この子猫が、また人懐っこい。

 辛うじて持っていたポケットティッシュで目やにを拭ってやると、本当に可愛い顔してやがる!

 人に怯えて逃げるなら、俺もそのままジョギングを続けましたが、じゃれるじゃれる!

 灰は灰に、塵は塵に、野良は野良に、と思った俺が、一通り構った所で、立ち去ろうとすると、俺の後をテケテケ追いかけている。
 俺が立ち止まると、その脚にじゃれ付く…
 可愛い…
 可愛い過ぎる!

 思わず、再びしゃがみ込んで、子猫と遊びました。

 ミャーミャー鳴くし、俺の脚にはじゃれつくし、なでるとゴロゴロ言うし、可愛い過ぎるんです!

 深夜の道ばたで、子猫と
「ニャー、ニャー、うひゃぁ~可愛いなぁ~、お前は絶対に野良だよな。ニャァ~って可愛いなぁ」
 とかやっている30過ぎが汗だるまの俺は、完全に不審者です。

 でも、子猫を構っていると、完全に二人(?)だけの世界ですから!

 深夜の道ばたで、文字通り猫なで声で猫と会話する、気持ち悪い人の俺…

 こいつ、連れていこうかな?
 などと言う考えが頭をよぎります。

 一人暮らしのアパート住まいの俺ですが、当時実家には、一人暮らしを始める前から飼っていた猫がいましたので、猫の飼い方なら心得てます。

 なので、その子猫を飼うって決めました。

 この子猫を連れて帰って、朝目覚めると、その子猫が美少女に大変身!
 なんて、アニメ脳の発想も、正直ありましたよ!
 ほら、俺ってアレじゃないですか!
 しょうがないでしょ!深夜、ジョギング途中で疲れていて、そうでなくても正常な思考回路じゃないんですから、この時は完全に妄想と現実の区別なんてつかないですよ!

 しかし、ジョギング途中の俺は手ぶらです。

 まさか、数Kmもの距離を、やせ細った子猫を抱いて変える訳にもいかないし、そんなにおとなしくしているとも思えません。

 で、俺は一旦、駐車場に戻って車で子猫を連れ帰る事にしました。

 まあ、子猫だから、一旦ここを離れてもそれほど遠くへは行かないだろうと判断したんです。

 俺は子猫に
「そこで待ってろ、すぐ戻るから!」
 と言って、全開で駐車場に向かいました。

 数メートルは子猫も俺を追って来ましたが、後ろ髪を引かれる思いで、俺は全速力で車へと向かいました。
「待ってろよ!絶対に待ってろよ」
 とブツブツ言いながら…うわぁ~完全にアレな人です、俺は!

 で、数分後、駐車場に多取り付いた俺は、部屋の鍵と一緒に鍵束に付いている車の鍵で車に乗り込み、全開で猫の場所へと戻りました。


 が、しかし…

 子猫は見当たりません…

 うっそぉ~ん!
 朝になったら、美少女に大変身するはずの子猫が見当たらないのです!
 あ、途中、妄想が混じってますけど…

 慌てて、車からフラッシュライトを取り出して、子猫を探します。

 植え込みやら、草むらやらを耳を澄まして子猫の鳴き声を聞き逃さないようして、探しました。

 最初に子猫を発見した場所から半径500mぐらいの範囲を2時間ぐらいかけて探しました。

 あ、完全に不審者ですけど…

 で、結局子猫は見つかりませんでした。

 その後も、車で少し移動して、少し離れた場所も探しましたが…見つかりませんでした。

 白々朝日が昇る頃、俺はついに諦めました。

 これで、子猫が美少女に大変身して、俺と美少女猫の甘い生活の夢が消えました…
 いや、かなり妄想入ってますけど…

 失意の俺は車に乗って部屋へ帰りました。
 美少女猫と暮らす夢が砕けた俺は、ハートブレイクですよ!

 で、部屋に戻ってシャワーを浴びて一旦寝ました。

 そして、目覚めた俺は、性懲りも無く、再び昨夜の場所へ車で向かい、子猫を探しました。

 そんなに、美少女猫と暮らしたかったのか、俺よ!

 でも、結局は見つかりませんでした。

 やはり、あの時、少々無理してでも、子猫を抱いて歩いて連れ帰れば、美少女猫との甘い生活が送れたのに…
 と後悔しても後の祭りです。
 つーか、子猫は美少女に大変身するのは俺の脳内設定の妄想だし、そもそも、その子猫がメスだと確認したわけでもありませんから…

 こうやって、冷静に書くと、俺って気持ちわりぃ!

 次の夜も、子猫がいないかと、同じコースをジョギングしてみましたが、美少女猫、いや、子猫はそこにはいませんでした。

 その頃、俺の両膝は痛みが来ていたこともあり、美少女猫と暮らす夢も砕けた俺は、それを切っ掛けにジョギングを止めてしまいました。

 だって、膝が痛いし、心も痛いんだもん!

 つーか、本当に俺はキモイ!
 俺の脳みそは大丈夫か?
 大丈夫じゃないに決まっている!
 本当に俺ってキモイって思うわぁ~
 思考が逝っちゃってる!

 と、俺がキモイのは自覚してますから!


 以来、俺の膝は、ガラスの膝となり…俺だけがそう呼んでいるんですけど…二度とジョギングをすることは無かったとさ。

 おしまい。