成人式である。

 うちの娘こと、TOYOTA MR2 I型が今年で満20歳だ。

 もちろん養子だったので、20年俺の愛娘だったっ訳ではないが、前世紀から乗っている事を考えると、20年の内、半分以上を俺の元で過ごしている。

 エンジン交換、オルタネーター交換等々、金がかかるし、エアコンは10年前に壊れて以来直していない、気の難しい娘だ。

 何故この車に固執しているのかと言えば、まず、前オーナーによるチューニング、吸排気系・強化クラッチ・クイックシフト・LSD装着、そしてなにより足周りのセッティングが絶妙なのだ。まさに弱アンダーで、気持ちよく曲がってくれる。オンザレール感覚ってやつだ。前オーナーはさぞかし金をかけたに違いない。

 リアミッドシップのMR2はテールを流して走るタイプの車ではない。コーナーの手前で、しっかりとフロントに加重をかけ切り込んでいき、鼻面をクリップに向けてねじ込み、クリップに向けて、リアミッドの特性を生かした安定感のあるリアタイアのグリップをギリギリまで引き出すように、アクセルを入れていく。滑ったら最後、間髪入れずにカウンターを入れないと簡単に回ってしまうのだから、おのずとグリップ走法が基本だ。
 に、してもこの車は重い。故に、リアタイアの限界を掴みづらい。

 十数年乗っても、限界まで攻めたことは無い。だって、ぶつけたら修理高いんだもん。

 初期型の3Sターボなので、225PSだが、それまで乗っていた初代MR2(AW11)に比べれば、トルク間は凄まじい。同い年ぐらいのポルシェ(ノーマル前提)なら、直線で抜かれる事は無い。
 ターボ車は初めてだったので、当初はターボラグを心配したのだが、2000回転んぐらいからじわじわ効いてくる感じは不自然さが無く、むしろ、回れば回すほど、狂ったように加速を続ける感じだ。

 実は、この娘の容姿はまったく好みではないのだが、上記のような理由と、万年金欠で乗り換える余裕が無いのと、欲しいTOYOTA製FRスポーツカーが無いので買い替えないというのが大きな理由だが、十年以上も付き合ってくると愛着もある。
 今となっては、愛情ゆえに乗り換えないで、高いメンテナンス費用を使いながら乗っているというのが、本音だ。

 俺は、一度車を買うと、簡単には乗り換えない。逆を返せば、2~3年で乗り換えたくなるような車には興味がわかないのだ。
 このMR2(SW20の前には、初代MR2(AW11)を乗っていた。この車は購入時ノーマルだったので、総計100万を使って改造したし、最終的には15万キロ乗った。

 現在のMR2は昨年11月に車検を通したばかりなので、まだ乗るつもりだ。
 いつまで乗るのかというと…TOYOTAが昨年モーターショーで発表したFT86が発売されるか、MR2が壊れるか、早い方だ。

 もっとも、FT86は一応は2011年末に出るという噂はあるが、今までも86復活の噂は腐るほどあったわけで、簡単に信じてはいけない。でも、水平対抗4気筒を可能な限りローマウンとし、前後位置はフロントミッドになるというこの車、250万以下で出せば、バカ売れするに決まってる。
 俺も欲しい。

トヨタさん、マジでFT86出して下さいね!早くしないと俺のMR2壊れちゃうから!