ブログを書いている著者だからか、
内容はもちろん、文章もとても面白い。
サバクトビバッタの実地調査研究を
アフリカでしている方で、
単身乗り込んだモーリタニアでの奮闘や
ポスドクの悲哀などが、描かれている。
無収入になっても、バッタ研究に対する熱意が
消えなかったせいか、運が味方し、
京都大学の白眉プロジェクトとに救われるところは
苦労の末、自分の道を切り開くヒーローものの
ようにも読めて、胸がすく思いだった。
京都大学面接時の松本総長のことば・・・
「過酷な環境で生活し、研究するのは
本当に困難なことだと思います。
私は一人の人間として、
あなたに感謝します。」
という言葉を聞いた時には、
私まで泣きそうになった。
しかも、そこまで研究者の苦労をくみ取っている
この方の思慮深さにも感銘を受けた。
これは、いろんな人に読んで欲しい本であり、
前野ウルド浩太郎さんを応援する人や
現在研究に勤しんでいる人たちを応援する人を
増やしたいと思う。