「やる夫は光武帝になるようです」感想 | タパボーイのブログ

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「やる夫は光武帝になるようです」感想
「やる夫は光武帝になるようですhttp://yaruowohiroiyomi.blog.fc2.com/blog-entry-496.html」が非常に面白かった。
後漢の創始者、光武帝こと劉秀の生涯とその時代を描く素敵なスレッド。
三国志やら戦国時代はやたら詳しい人がうじゃうじゃいて何だか逆にのめり込めないところがあるのだが、後漢の成立期はマジで全くの無知なので純粋に先が気になるという理由で最後まで一気に夢中になって読破してしまった。
アスキーアートによるおふざけは多少あるものの大筋は真面目な歴史物で、こう言うと恥ずかしいが勉強になった。
特に教科書とかで習う王莽の簒奪から後漢創始の流れって、劉秀が劉氏なこともあってなんか割と政権に近い位置にいた皇族的な奴がすぐに政権を取り戻したみたいな印象だったのだが、実際読んでみると劉備とか劉邦とかと大して変わらないような難易度のところから始まる国獲り物語で、ここが一番の驚きポイントだった。
好き嫌いの話になってしまうが、中国の歴史物は九族皆殺し!族滅!とか略奪!強姦!とか讒言!拷問!処刑!みたいな話が沢山ありすぎて読んでる内に気が滅入ってきてしまうのだが、光武帝劉秀がいい奴すぎてあんまりそういう惨事が起きないのも好感がもてる。
お気に入りになった登場人物は「死中に活を求める」の故事成語を残した不屈の猛将延岑とか、元盗賊なのにインテリで陰謀を巡らす朱鮪とか、けっこう敵側が多い。
味方が良いこちゃんすぎて印象が薄いのが今まで文学作品にならなかった理由なのかもしれない。
あと、戦乱の発端を作ってしまう王莽も「こいつ、悪い奴ではないんじゃね?」感があってカタルシスにかけるのかも。
とはいえ、子供心に「結局統一出来ないのかよ!」な三国志とかと違ってハッピーエンドだし、好きな時代になりました。
写真は光武帝を扱った中国のドラマ。

#漢 #中国史 #光武帝