彼女は炎の中に包まれて行く社をじっと見つめていた。
「これって滝桜みたい」
「滝桜?」
「この激しく燃え盛る景色は満開に咲いた滝桜みたい」
「・・・」
「梅桃に桜三春豪華かな」
私はそれをどこかで聞いたような記憶があった。
「でもこの豪華って言葉は、本当は地獄の炎の業火のことを言ってるんじゃないかしら」
「どういうことですか?」
「梅桃に桜三春、業火かな」
折しもその夜は強風が吹き荒れて、
そのあおりを受けた炎は三春全体へと広がって行った。
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