「あんた酷いよ!ホント最低」
高校の休憩時間。クラスメイトの女の子に突然言われた。
俺は黙る。
言い返す言葉が思い浮かばなかったからだ。
彼女の指し示すものに思い当る事があった。
高校1年の8月。
短い夏休みが明け、怠さが支配する生活が俺を包み込んでいたんだ。
外ではもうすぐ聞こえなくなるであろう蝉の声がせわしなく聞こえていた。
教室の外に見える川では爺さんが釣りを楽しんでいる。暑い中よくやるよね。
でも、ニジマスが釣れたりするんだぜ。もちろん天然もの。
俺は進学校に進んだのにもかかわらず、俺は全く勉強が出来ず、ひたすらクラブ活動に専念していた。
所属はバスケットボール部。
中学ではレギュラーだったが、高校では補欠以下の存在。そりゃ、市内で一番強い高校で、尚且つ全国も狙える程の強さだったから市内のオールスターが集っていた。
まぁそれでもバスケが好きだから一生懸命練習についていったよ。
ボールが「スパっ」と音立てて網に吸い込まれる瞬間は気持ち良いよね。
アレ聞くためにやってたのかも。
もちろん強豪校だったから夏休み中も毎日部活。
「殺す気か!」と思うくらい走らされた。しかも体育館の窓・扉を全部閉めて。
今思うとあれは全く意味がなかったと思うよ。
結局夏休み中部活の休みは2日だけ。
彼女の相手なんてとてもじゃないが出来なかった。
そう。俺には当時彼女がいた。
小学校からずっと同じで中学1年生の時から付き合っていた。
正直俺にはもったいないくらいの彼女。
ショートカットで眼鏡っ娘。スポーツ万能で頭も県内トップクラス。
性格もサバサバしてて、男女関係なく話が出来るタイプ。
まさに才女ってやつだね。実際彼女の事を好きな同級生はいっぱいいたもん。
なんで俺が彼氏なのか付き合っていた俺自身が謎だったんだ。
小学生の時から好きだった。
ホントに魅力的な(子供相手に魅力的という表現もなんだが)女の子だった。
だから付き合えたことが凄い嬉しかった。
~続く?~