9私はきっと言わないだろう。 私一人のために、たくさんの人を傷つけられない。 一緒にいられない人を待ち続ける彼にはできない。 私はやっぱり、言えないだろう。 そして、体重を減らし、眠れぬ夜を過ごすのだろう。 鏡の中では正常な時計。 外では逆回りする、私の気持ち。 彼の目に映し出された私の姿。 彼と行った、時計に囲まれた喫茶店。 あの中で、私の気持ちを正しく刻む時計はあったのだろうか。