ピッチングの極意 | 少年野球どうでしょう

ピッチングの極意

極意なんてたいそうなことを書いていますが、このブログです。

なーんだなんて思うようなことです。

あまり期待はしないでくださいませ。


さて、「ピッチングの極意」といいますか、すべてのピッチャーが目指すべきスタイルは2種類です。


一つ目は、「分かっていても打てない球を投げる」こと!

「分かっていても打てない球」が投げられれば、それが一番です。

目指すスタイルとしてこれがひとつあるのは間違いないでしょう。

これが極意です!


とは言っても、実際に『分かっていても打てない球』ってもの自体があるんでしょうか?

一昔前は160Kmを投げれば、誰も打てないと思っていました。

しかし、実際には160Kmを投げても打たれてしまいます。

それどころか、バッティングセンターでは180Kmを小学生が打ち返すなんて話もあります。

速いだけじゃあだめってことですよね。

分かっていいれば、180Kmでも打ててしまうってことです。


じゃあ、変化球でしょうか?

「分かっていても打てない」といわれていて、実際に誰も打てなかった球ってあるんでしょうか?


おそらくプロ野球選手が分かっていても一番打てない球は、ライズボールじゃあないでしょうかねえ。

正月のテレビ番組なんかで、ライズボールが来ると分かっていても打てないなんてシーンがあったような。。。


でも、ソフトボールの選手はライズボールを打つんです。


じゃあ、それはどういうことかというと、、、

それが2つめの極意なんです。


『分かっていても打てない球』が投げられれば一番よいが、実際には『分かっていても打てない球』は投げられない。

だから、『分からなければ打てない球』を投げるんです。

そして、それは『次に投げる球を分からないようにする』ことです。

もっと別の言い方をすると、『バッターが持っている(準備している)イメージと違う球を投げる』こと。


この『バッターが持っているイメージ』というのが大事なんです。

バッターがカーブと思っているところに速球が来るから打てない。

バッターに速球が来ると思わせておいて、チェンジアップを投げるから打ちとれる。空振りさせられる。

バッターが真っ直ぐだと思っているのにちょっと曲がるから打ち損じる。


ピッチングの極意はバッターが持っているイメージとの戦いなんです。


先ほどのライズボール。

野球のバッターは、球種はライズボールと分かっている、浮き上がるような変化をするボールだと知っている、しかし実際のライズボールの軌道をしらない、だから打てない。

でも、ソフトボールの選手は、知っているから打てる。


次に何が来るか分からなければ、どのイメージに基づいてボールの軌道を予想してスイングをすれば良いか分からない。

緩急を付けられれば、どのタイミングでスイングをすれば良いか分からない。

だから打てない。


ピッチャーはバッターにボールの軌道、タイミングをイメージさせない、間違えさせればよいということになります。

そうすれば打ち取れる。

これが極意です。


だからカーブとストレートの投げ方を同じにする。つまり、バッターが軌道をイメージしづらくする。

ボールの出所が分からないようにして投げる。つまり、バッターが球種を判断するのを遅らせる。

ゆっくりしたフォームから速い球、クイックで投げるタイミングを変える。つまり、バッターのイメージとずらす。


そんな工夫がおこなわれるんじゃあないでしょうか。


そして今一番これについて考えているのが、ダルビッシュ投手のような気がします。

先日のプロ野球に関する報道で、斉藤祐樹投手にしたアドバイスがありました。

「球種をたくさん覚えるより、同じ変化球でも違う曲がり方をするボールを覚えたほうがいい」といったようなことをアドバイスしたようです。

同じ変化球であれば、投げ方は同じ。でも、軌道が違う。

つまり、バッターのイメージとずれる。


バッターが球種を判断して対応するより、ほんの少し軌道をイメージとずらす方が効果的だと考えているのだと思うんです。


だから周囲から見ていて、何であれが打てないの・・・なんてピッチャーいたり、球は速いし、変化球はすごいのに打たれるピッチャーがいるんだと思うんです。


軌道やタイミングがイメージしやすいピッチャーとしづらいピッチャー。


次にストレートが来るのか、変化球が来るのか。

同じコースに来るのか、ストライクが入るのか、ボール球になるのか。

バッターが迷う。これもイメージしづらくさせる方法。

いかにも速い球を投げそうなフォームから来る速い球。

ゆったりとしたフォームから来る速い球。

ゆったりとしたフォームから速い球が来ると、「きれ」を感じると思います。

速い球がきそうなフォームから速い球が来たとき、『速いっ』と思っても、「きれ」は感じないんじゃあないでしょうか。

フォームの違いもバッターのイメージに影響します。



そして、このイメージとずらす工夫は、ピッチャーだけがするのではなく、キャッチャーやベンチまで含めての戦いになります。

ピッチングの極意はピッチャーだけでしなくてもよいんです。


球種を増やすのも、ストレートを磨くのも、投げ方の癖を直すのも、配球を工夫するのも、タイミングが取り投げ方を工夫するのも、アンダースローに変えるのも言い換えればすべてバッターの持っている軌道とタイミングのイメージとの違いを大きくするため。

いろんな工夫があって、いろんな方法があると思います。

でも、結局のところ、みんなやっていることは、このバッターの持っているイメージとどうやってずらすか。

そして、これがピッチングの極意だと思います。



なーんだと思うような結論でしょうが、そういう見方で見てみると、意外と納得できるんじゃあないでしょうかねえ。

バッターの存在抜きにピッチングはないんですから。


でも、結局これってすごく当たり前の話です。

みーんな分かっていたことだと思います。

これを読んで、当たり前のことを言っているだけじゃあないかと思った人が大半でしょう。

配球の組み立てで、1球目の残像を利用して・・・なんてそれなりの人はみーんなやっているようですからねえ。



でも、これって(ある程度のレベルの)少年野球には当てはまりません。

少年野球では、分かっていても打てない球がありますからね。

ほとんどの小学生に対しては、120Kmを投げとけば打たれないでしょう。

だから変なことを考えずに速球を磨けばよいでしょう。

しかも、バッターとピッチャー。プロ野球のような長丁場のリーグ戦と違って、初物対戦が多いです。

さらにピッチャーのフォームもタイミングも、球速も、コントロールも、軌道も安定していないでしょうから、バッターもイメージしようがないって部分もありますしね。


ピッチングの極意を、「すごい球を投げる方法」ではなく「バッターを打ち取る方法」と考えてみたってお話でした。


それでは。