ものすごくどうでもいい話なのですが、今回はちょっと趣向を変えて、自分という人間の残念な連鎖について書いてみたいと思います。長いくせに本当にどうでもいい話なので、読んでもまったく役に立たないと思いますw

 次世代ゲーム機にプラットフォームを移した「エースコンバット6 解放への戦火」がXbox360で発売されたのが2007年の11月。シリーズのファンだった自分ですが、Xbox360本体の値段がまだ高かったため、やりたいとは思いながらも手を出せずにいたのです。
 2008年の秋、Xbox360が値下げとなってようやく手の届く値段になったことから、それを機会に購入しました。しかし、次世代ゲーム機に対して「画面が綺麗になったゲーム機」くらいのイメージしか持ってなかった自分は、ゲームを始めてその認識の甘さに気づくのでした。

 「ターゲットが見えねぇ…」

 自分のうちにあったテレビは、20インチのSHARP AQUOS LC-20C5。解像度640*480のアナログテレビです。一方、エースコンバット6の解像度は1280*720。アスペクト比が16:9なので、4:3のテレビで表示すると上下に余白ができます。つまり実質的な表示エリアは640*360。半分の大きさです。たとえるならA3の地図をA4に縮小コピーして使うようなものですから、ただでさえ見えづらいし、その上自分はド近眼。空中ターゲットはともかく、地上ターゲットがSAMなんだかAA GUNなんだかよくわからないのは致命的。それでも頑張ってプレイしていたんですが、そのうちある思いが徐々に強くなっていきました。

 「おっきいテレビ、欲しいなぁ…」

 そのAQUOSを買った頃はまだ住んでいた部屋が狭かったんで、20インチのテレビでも充分だったのですけどね。XBOXを買う少し前に引っ越してリビングが結構広くなったので、20インチだと物足りなく感じてたってのもありまして…買っちゃったんです。37型ワイドのフルハイビジョンテレビを。
 今でこそ安くはなってきているものの、当時はまだそんなに安くなかったフルハイビジョン液晶テレビ。ずいぶん思い切った買い物をしたモンですが、まぁそれでエースコンバットは快適にプレイできるようになってほくほく。ところが、ゲームはそれで良かったものの、テレビがおっきくなったことで、今度は別の問題が出てきてしまいました。それはDVDの再生についてです。

 これはXBOXとは逆の現象で、DVD-Videoでは解像度は最大で720*480。解像度1920*1080のフルハイビジョンで表示しようとすると2倍以上に引き延ばす必要があります。これは拡大コピーと同じで、引き延ばせば引き延ばしただけ画像が粗くなります(水平解像度はさらにインターレースとプログレッシブに分かれるのですが、ここでは両者の違いには触れません)。
 これを防ぐために、解像度の小さい映像を大きい解像度で再生する際に、ただ引き延ばすのではなく不足している映像情報を補完する「アップコンバート」という技術があるのですが、それにはハードウェアが対応している必要があります。うちのDVD-HDDレコーダはアナログ放送専用のものなので、そんな機能は付いていません(XBOX360も対応せず)。娘やカミさんはあまり気にしてないみたいですけど、自分はとっても気になっちゃうのですよ。主に見るのがアニメなので。
 当時でも1万円くらいのアップコンバート付きDVDプレイヤーもあるにはあったのですが、PS2を含めれば再生できる機械が3つもあるのに今更プレイヤー増やすのもなぁ。それに、アップコンバートって非常に高い処理能力を求められるので、安い機械だとそれなりにしかならないみたいですし。でも、誰もが口を揃えて「非常に優秀なアップコンバート機能を持つハード」があるんですよ。それが「プレイステーション3」です。
 その強力なCPUパワーを生かしたPS3のアップコンバート機能は当初から定評があり、「PS3のアップコンバートを使って再生したDVDは、(ハイビジョンの)ブルーレイと比べても遜色ないレベル」とまで言われていました。

 「PS3、欲しいなぁ…」

 ただ、そうは言ってもやっぱりハードの値段が高かったですし、PS3でやりたいゲームも特になかったので、購入には二の足を踏んでいました。テレビにお金かけただけになおさら。ところが、2009年の秋に値段を思い切って下げた新型PS3が登場。120GBモデルで3万円と、「DVDのアップコンバートが超優秀なブルーレイプレイヤー、しかもやろうと思えばゲームもできるハード」としては一気に手頃な値段となりました。

 そうなるとね。買っちゃうわけですよ。うん、買っちゃった。

 気づけば次世代ゲーム機が2つになったのはさておき、DVDを見るのに強力な環境が整いました。加えて、ブルーレイの再生環境が手に入ったことは、アニオタとしてとても大きいのです。ハイビジョンのデジタル放送を見たらもうアナログには戻れないように、一度ブルーレイの味をおぼえたら、もうDVDには戻れません。DVDでしか出ていないものならともかく、ブルーレイとDVD両方で出ているなら、多少高くてもブルーレイを買うようになりました。これがまた、さらなる衝動を動かすことになるとは、その当時の自分は思いもしませんでした…。

続く。