コーチの名和です。
久しぶりのブログです。
夏の甲子園予選が全国各地で開催されてますね。
私が住んでいる愛知では、強豪と言われる高校でも
1回戦で姿を消すなど、意外な展開もあるようです。
試合で勝つチームと負けるチームの違いは全体の力の差も
ありますが、トーナメントの怖いところはその場の雰囲気、
いわゆる「ゲームの流れ」を掴みきれず、ずるずるとゲーム
セットまで行ってしまうということがよくあります。
この「ゲームの流れ」というのは目に見えないのですが、
選手自身やスタンドの観客でさえも感じることができます。
優勝候補の強豪校が意外なチームに負けたりするのも、
この「ゲームの流れ」によるところが多いといえます。
では、この「ゲームの流れ」というのは何かというと、
これという説明はできませんが、肌に感じるイヤ~な
雰囲気です。
送りバントをしても野手の正面を突き、併殺になる。
ランナーがたまって1発出れば大量点というチャンスに
ありえないようなファインプレーに阻まれて残塁にな
ってしまう。
やることなすこと全て裏目に出て、得点に結びつかない
という状況です。
逆に流れを掴んでいるチームは、相手のエラーや四球で
出塁し、いつも打てない下位打線のバッターがタイムリー
を放つなど、予想外の得点を得られたりします。
この勝敗に影響するゲームの流れは一つのプレー、いわ
ゆる、1球で流れが変わることがあります。
私の高校時代もありました。
愛知大会の決勝戦で愛工大名電×享栄高校の試合でした。
その時の享栄高校にはドラフト1位候補になっていた
4番バッターがおり、甲子園の選抜大会でベスト4に
進出したチームです。
相手のチャンスの時、振り遅れたドン詰まりの打球が
ライト前に落ちて先制点を奪われたときから、試合の
流れは完全に享栄高校ペースで進みました。
その後も追加点を取られましたが、私たち愛工大名電は
追いつくのがやっとで、一度も逆転できずに1点リード
されたまま9回裏の最終回を迎えました。
打順は1番からだったので、何か起こるぞ、何とかしたい
という気持ちでしたが、1番、2番バッターが簡単に
アウトになり、最後のバッターが打席に立ちました。
この時、スタンドの観客の多くは享栄高校の勝ちを確信し、
席を立って帰ろうとしていました。
しかし、そのバッターは四球で出塁しました。
次の4番バッターはセンター前ヒットでランナー1・2塁
になりました。
そして、次の5番バッターが右中間をまっぷたつに割る
長打を放ち、2人のランナーが帰って逆転サヨナラの
優勝です。
逆転のランナーがホームインしたときは本塁でクロスプレー
になり、どちらにジャッジされてもおかしくないタイミング
でしたが、審判がセーフとコールした瞬間、グランド上に
ムラサキ色の歓喜の輪ができました。
9回裏ランナーなしでツーアウトになったとき、何万人もが
享栄高校の優勝を確信した後、四球の出塁から愛工大名電高校に
試合の流れが来て試合をひっくり返しました。
あの時のピッチャーはあの四球を悔やんだことでしょう。
野球とは天国から地獄に落とされる恐ろしいスポーツといえます。
私にとってこんな緊張感ある試合は、それが最初で
最後だったと思います。
少年野球では一人のエラーで大量点につながり、
みんなの緊張感がキレ、グダグダのワンサイドゲームに
なることがよくあります。
あなたのお子さんはみんなの気持ちを切らせるプレー
をしていませんか?
日頃から一つのプレーにこだわる、1球の怖さを知り、
慎重にプレーするといった緊張感がある練習をすることで
試合の流れを引き込むことができます。
私たちのスクールが企画する夏合宿では、そんな緊張感が
ある練習と試合を行います。
お子さんをチームの中心選手として活躍させたい、
もっとレベルアップさせたいとお考えでしたら私たちの
合宿に参加させてください。
定員まで残りわずかですが、まだ間に合います。
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