コーチの名和です。
昨日は吉良高校の練習を手伝いに行ってきました。
吉良高校とは昨年の夏の甲子園予選でベスト8まで進み、
何かと話題になりました。
監督を務めるのは井澤先生でまだ30代半ばです。
そして、ご存じ野球部のアドバイザーを務めるのが、
元愛工大名電野球部の中村監督です。
逆光になって見にくいのですが、右に中村監督の後ろ姿が写って
いるのがわかるでしょうか。
中村監督はいつもこのネット裏で練習を見守り、
選手たちにアドバイスをしています。
井澤先生は中村監督から野球を学ぶ姿勢はとても貪欲で、
私が選手のバッティングフォームについて話していても、
それを後ろで聞いていて、しっかりメモしていました。
昨年の夏にベスト8まで進んだわけですが、ネット裏で見ていて
ベスト8まで勝ち進むくらい強くなった理由がわかりました。
フリーバッティングをしていたときです。
ました。
バッターが見送った低めのボールをそのキャッチャーは身体を動かさず
ミットだけで捕りに行き、はじいて後逸しました。
その時です。
監督の井澤先生が
「おい!!そのプレーで1点だぞ!!」
「お前のそのプレーで1点とられ、3年生の夏が
終わるかもしれないんだ!!」
「そのプレーの責任の重さをわかっているのか!!」
と、キャッチャーの選手に怒鳴りました。
フリーバッティングの後にシートノックをしました。
気のないプレーでボールをはじく、
もう1歩前に出ればショートバウンドで捕れる送球も、待って
ハーフバウンドになって後逸する。
このようなプレーをしたときに、井澤先生は容赦なく怒鳴ります。
「お前のそのプレーで夏が終わるんだ!!」
「試合に出る責任をしっかり自覚しろ!!」
良くありがちで、珍しくない一つのプレーでも厳しく指摘します。
私の高校時代は、1球や一つのプレーへの厳しさは、監督はもちろん
ですが、選手同士もすさまじい厳しさがありました。
シートノックで1回でもポロリとやったり、少しでも逸れるような
送球をすると、全員から罵声を浴びせ掛けられます。
「お前のエラーで負けたくないからな!!」
「暴投ばかりするならグランドから出て行け!!」
「キャッチボールから出直してこい!!」
このようなことや、もっと激しい言葉を選手間でも言い合います。
私もきついこと言いますが、私がミスをしたときは、
同じくきつい言葉を浴びせられます。
これが下級生のときは、そうとうなプレッシャーで、
何度もエラーをしていると、先輩にユニフォームをつかまれ、
グランドから摘み出されます。
監督、コーチだけでなく、選手同士も厳しさを追求して
ミスをよしとしない雰囲気でした。
ミスをしたとき「ドンマイ」だとか、オッケーだとか、
そんな甘い言葉はなく、ぼろくそ言われるだけです。
吉良高校にもそのような厳しさが出てきました。
一つのミスにも厳しく追及するようになりました。
今年の夏も楽しみです。
昨年の夏の快進撃で、今年の新入部員の数がとても多く、
人数は数えませんでしたが、グランドにはうじゃうじゃ選手たちが
いました。
人数が多いということは、それだけレギュラー争いが激しくなる
ということで、その競争によってチーム力も上がるはずです。
さて、私は久しぶりに本気でノックを打ったらこんなことになりました。
マメ2つ分がつぶれました。
かなり痛いです。
吉良高校は今年もやってくれると思います。