「高齢者は幸齢者」。精神科医・和田秀樹さんの「幸齢者」(プレジデント社)には、幸せな老後のためのマインドリセットとある。年齢を重ねたら「かくあるべし思想」を捨て、時流や他人に合わせず、我慢や無理をやめること。それは①薬のがまん②食事のがまん③興味あることへのがまんをやめる!年齢を重ねたらおとなしくしている生活はせず、人生観を変えること。

 私なんか、ジーンズにアンパンマンやドラえもんのワッペンを貼り付けて朝の旗振りをはじめて一年が過ぎた。地元の新聞にも取り上げられて、小学生たちからは「アンパンマンのおじさん」と呼ばれている。ボランティアではじめたバンド活動も、少しずつ依頼が来て、今年の老人介護施設でのクリスマスライブも決定している。自分にできることは何でもやってみる!

閑話休題。日本のGDPがドイツに抜かれて世界第4位に転落!とメディアは悲観的に取り上げているが、これは10年前からのアベノミクスから分かっていたこと。そもそも、故・安倍晋三や日銀前黒田総裁がやったことは、日本経済の低迷はデフレだと思い円をじゃんじゃん刷ってデフレ脱却を訴えた円安政策。日銀が直接供給できるマネタリーベースが2012年に132兆円だったのが10年で662兆円まで膨らんだ。結果、2人の思わく通りにならず、市中にお金は回ることなくマネーストックになり、円安で物価上昇!現在の大不況は全てアベノミクスのツケです。結局、安倍政権がやったたことは長期の不景気と議員たちの裏金作りの10年であったことでしかない。

 年金暮らしの高齢者たちは、貯め込んだ貯金はそのまま、何とかぜいたくをしない質素な生活をするしか術はない。物価高でお金を使わないから、ますます経済は停滞する。和田さんの本に、高齢者たちがお金を使わない理由の一つが「子どもたちに財産を残そう」という強い思いがあるからだそうだ。社会保障費は少子高齢化で消費税を上げるしか手はない。けど、和田さんは「いっそ相続税率を100%にしたらどうか?」と提案している。高齢者たちが貯め込んだお金は税金として徴収されるとなれば国の税率は上がるし若い世代の税負担も減る。子どもたちのために!と思って貯め込んだお金を税金で取られるなら!と高齢者たちはせっせとお金を使う。それに、高齢者の再婚で子どもたちと必ず揉める遺産問題も解決する。私みたいに、子どもたちに残す財産もない者でも、国に取られるなら…と使い切るかも?!和田さんの「子どもたちにお金を残そうという文化がなくなればよい」に賛成だ。

 考えてみれば「ジャパン・アズ・ナンバーワン」なんてことは、今後あり得ないし、何より高度経済成長を再び!と突っ走って失敗したのが安倍晋三のアベノミクス!国民生活は成長すれば水準も上がる!という時代は終わったし、これからもうやって来ない!

「働く人の権利を守り、社会保障を充実し、育児休業の習得促進も年収の壁も撤廃、女性活躍もGDPを上げるためでなく働きやすい環境作り。成長至上主義からは生まれてこない。政治と国民の力で実現するしかない」と、経済学者の水野和夫さん。そう言えば、アベノミクスをドアホノミクスと論破した女性教授がいた。やはり、女性は胡散臭い男の本質を見抜いていた。安倍派政治家たちの裏金作りの10年で、日本はますます後進国となってしまった!