カウンセリング技術講師の高梨智士です。

あらゆるカウンセリングは
クライアントの問題解決のために
あります。

そうすることへの対価として
カウンセラーはお金をいただくわけです。

クライアントから見れば問題解決を
買う。

カウンセラーから見れば問題解決を
売る。

何の問題解決？

心の。

セラピストやコーチは分かりやすい
ですが…

コンサルタントやアドバイザーの
実際の仕事は、クライアントの心でなく
状況が良くなるように
何かしらの方策を提示するわけです。

提案を呑んでもらうための心に
なってもらえなければ
どんな楽チンな方法でもやらない人は
やりませんよね。

状況を良くするのは
クライアント本人。

クライアントの心が解決できるとの
できないのとでは、月とスッポンの
差が出てくるでしょう。

カウンセリングだけでなく、
すべての仕事は相手の問題解決の
ためにありますよね。

レストランはお腹が空いているという
問題を解決してくれるわけですし
美容院は髪を綺麗に整えたいという
問題を解決してくれるわけです。

そしてカウンセラーは、
心の問題を解決するために存在する。

その一方で、
カウンセラー自身のために
カウンセリングをする人もいたり
いなかったり。

いわゆるメサイアコンプレックス、
通称メサコンというやつです。

メサイアコンプレックスとは何か？

結構有名な言葉なので
ググってみてください。

あ、昔のブログで書いてたわ！

簡単に言えば
自分が救う側だという
アイデンティティを満足させるために
人を救ってあげようとする
上から目線な心の状態ということです。

自分のために人を使う。

その結果、
カウンセリングに依存させちゃう。

というか、
「上」の立場から「下」の立場である
クライアントに依存しちゃう。

共依存関係を構築してしまう。

問題解決になんてならない。

だって、解決しちゃったら
「下」の人が「上」になっちゃうじゃん。

ネガティブでカウンセラーを
操ろうとするクライアントもいますね。

メサコンの人は、
こういう人が大好物。

「自分がいなければこの人は
救われない！」なんてア○みたいな
思い上がりを発動できるのだから。

共依存バンザイ！

カウンセリングを学びたいと
おっしゃられる方の中にはときどき
「あなた自身の問題を乗り越えるのが
先じゃないか？」と思わせる方も
います。

「人を助けたい」
「人を救いたい」

その心意気や、よし。

しかしながら、助けたことで
救ったことで、何を得られるのかを
考えてほしくなります。

そうすることで
自己肯定感が上がりそうな気がする
とかなら…

ちょっと待ってほしい。

救えば救われるわけじゃない。

救われるために救うということが
あるわけじゃない。

義とは、愛とは、人を救うとは
そういうことじゃない。

冷たい言い方をすれば
カウンセラーもお仕事なのです。

お金なのです。

お金を稼いで納税すれば
その時点で誰かを助けているのです。

経済とは、経世済民のこと。

世を経(おさ)めて、民を済(すく)う

私たちの祖先は、
長きに渡る歴史の果てに
相互補助の社会を用意してくれたのです。

貢献とは、欲求の一つ。

人に無条件で尽くしたくなる欲求。

ダメだと分かっていても
無理だと知っていても
やらずにはいられない欲求なのです。

愛されようが愛されまいが、
そんなことは関係ない。

しかしその域に行き着くには、
心にも懐にも、豊かさが必要なのでは
ないでしょうか？

人にカウンセリングする前に
自分自身をカウンセリングしなければ。

自分は誰のどんな問題解決に
役に立つことで、誰から報酬を
もらいたいのか？

それを自分自身に問いかけ続けることが
カウンセラーには大切ですね。

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メサイアコンプレックスでカウンセリングする○ホ