『ふがいない僕は空を見た』を読みました。


キーワードとしては

命の重さとか出産、不倫、性嗜好、貧困など。


感想としてまず

頭を殴られたような衝撃が走りました。


きつくて何度か泣きそうになった(私は)


逆に言えば、心に来るものがない人は

多分幸せに生きてきたんだろうな

とも思います。


それが悪いとかじゃなくて

それくらい、人によって感じ方が違いそう

という意味で。


後半に行くにつれ

前半の性描写からは考えられない重さ予防

前半というかはじめの方は

むしろ過激で生々しすぎてびっくりしました。


おそらく窪美澄さんの描かれる小説の

傾向のように思います。

かつ、私はあまりこのような本を

読んだことがなかったので

今までにない、という意味でも衝撃的でした。



登場人物ごとの物語がありますが

あんずの部分は敬語で書かれていて

個人的にはこれがとってもしんどかった。



そして、全体的に決定的な救いはない。

これが人生のリアルと重なるように思いました



性から生きることを深く考えるきっかけ

になるとともに、

それに答えがない感じが

モヤっとするような。ズシンと重いような。


生き物であるためにしょうがなく生きていく。

それを痛感させられます。


特に性の様々なことは

あるときはみんなから祝われるような温かい出来事で

あるときはバカにされたり恥ずかしかったり劣悪だったりする出来事で

この紙一重さ、あいまいさに

白黒つけられない。それが複雑。難しい。



どのような境遇の大人にも

刺さりそうな気はします。

ただ、キツかったのは私が20代の女性だったからなのかなぁ…?

言っといてアレですが、わかりません。



ただ、医療系に携わる方は

「生」をより身近に感じているからこそ

私とは違う見方ができる気はしています。



映画化もしているんですね!

小説はズンズン読めます。ぜひ。