鉛色の空を見上げて
もう一度見つめた画面
五月雨を浴びる体に
弾く雫が寂しくて
近くにいる時はそれだけで安心で
触れれる距離にいないと重い心
眼に見えて聞こえて来る
悲鳴に似たため息が
超えられぬボーダーライン
思いだけが先走って
本当の優しさがわからなくなった
顔色を伺うことさえ
今の僕には出来なくて
鳴り止まぬ雷鳴に浮かんだ
触れると割れそうな声
近くにいる時は不調でも安心で
触れれる距離だと笑っても不安
眼を伏せても聞こえて来る
笑い声元気じゃない
立ちすくんだラインの前で
焦りだけが頬を伝う
かけるべきの言葉が浮かばなくなった
やっと明け始めた
空に浮かぶ黄色い雲が
遠かった存在を
近くに感じさせてくれる
浮かんできた
抱きしめたら壊れそうな
とても細い肩に
優しく包み込むような
飾らない言葉
眼を合わせて伝えてみよう
無理にでも笑顔でさぁ
立ち止まったラインの前で
声枯れるまで大声で
勇気づけも元気づけさえも
どこにもないけれど
ただ大丈夫?って言いたかった
合わせた眼が本当に笑った