Libertyは音質の良さをウリにしていたようで、初期のレコード(ターコイズ、ミゾあり)はだいたい音が良い。それがプレスを重ねると少しづつ劣化していくように感じる。特に青ラベルはオリジナルでもかなりの確率でカゼひき。カゼ盤は聴き込まれないので、音ミゾは傷んでおらず、安くてキレイな場合が多いが、試聴してから購入判断する方がいい。
そうなってしまったのは、おそらくLibertyの経営危機に原因があると思う。1958年から59年にかけてLibertyはお金がショートした。その頃のレコードはほとんどカゼ盤。カゼひきの原因は剥離剤をケチったため、というのが通説だが、これはかなりマユツバ。でもお金がなかったことに由来するのは間違いないと思う。
60年代になって経営が立ち直り、以降のラベル(左端にレインボー、中央~右が黒)にはカゼ盤はなくなる。ただナゼか元の音の素晴しさが失せていて、オーディオ的には平凡になってしまった。
このあたりを見極めながら、何枚も買い替えて少しづつ良いものにして行く。それがコレクター的にはLibertyレーベルの面白さだと思う。
Julie Is Her Name
![イメージ 2](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/f9/9b/j/o0250024914429323095.jpg?caw=800)
Libertyレーベル最初の大ヒット作であり、Julie Londonのファーストアルバム。
![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/e7/af/j/o0249025014429323070.jpg?caw=800)
![イメージ 2](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/f9/9b/j/o0250024914429323095.jpg?caw=800)
Libertyレーベル最初の大ヒット作であり、Julie Londonのファーストアルバム。
最初に入手したレイタープレス(左がレインボー、右が黒、ミゾなし)でも音が良いと感じた。あとで入手したセカンド?(ターコイズラベル、ミゾなし)は一皮むけたような良い音質で、最後に入手した写真の完オリ(ターコイズラベル、ミゾあり、フラットディスク)は水も滴る高音質。Julie Londonのレコードでは音質的には飛び抜けてピカイチ。
黒ラベル・ミゾありのステレオも入手してみたが、モノラルではビシっと決まっていた音像がボヤける。モノラル・オリジナルが最良だと思う。ボーカル盤はオリジナルが一番いいという経験則が当てはまる。
お値段的には、左レインボー・ミゾなしは900円、ターコイズ・ミゾなしは2800円。完オリはさすがに5ケタだけど、アンプを買い替えるより遥かに安いです。オーディオマニアの方は是非とも完オリでどうぞ。
Rare But Welldone
![イメージ 4](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/42/07/j/o0250025014429323166.jpg?caw=800)
Jimmy Rowlesは大好きなピアニストの一人で、30数枚のリーダー盤をすべて集めたが決定盤といえるレコードがない。敢えて選べば本盤なのだが、やや地味で“華”がない。
![イメージ 3](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/ee/91/j/o0250025014429323133.jpg?caw=800)
![イメージ 4](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/42/07/j/o0250025014429323166.jpg?caw=800)
Jimmy Rowlesは大好きなピアニストの一人で、30数枚のリーダー盤をすべて集めたが決定盤といえるレコードがない。敢えて選べば本盤なのだが、やや地味で“華”がない。
共演者が出してくるフレーズや音に対して、当意即妙に返していくのがJimmy Rowlesの凄いところ。Jimmy Rowlesマニア向けなら、それが顕著なレコードを選べばいいのだが、そういうのはデュオが多く、超がつくほど地味。本盤は地味ながらもベース、ドラムスとの掛け合いにJimmy Rowlesらしい繊細さがあって、スイング感もあるところがいい。
筆者の入手価格は22000円でしたが、昨今の相場なら半値で、プチパチ音がなく、カゼひき盤のない盤が選べると思います。
My Foolish Heart
![イメージ 6](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/c8/ce/j/o0250025014429323256.jpg?caw=800)
Donna Fullerの人気盤。ハスキーボイスが好きな人には好盤なのでしょうね。個人的にはドスの効いたダミ声は苦手ですが、、、
![イメージ 5](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/fe/8c/j/o0249025014429323193.jpg?caw=800)
![イメージ 6](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/c8/ce/j/o0250025014429323256.jpg?caw=800)
Donna Fullerの人気盤。ハスキーボイスが好きな人には好盤なのでしょうね。個人的にはドスの効いたダミ声は苦手ですが、、、
好みの問題はさておき、本盤にはミゾがありません。でもこれはCapitolのプレスなのでミゾはなくて当然。Capitol12吋でミゾありは存在しないと思います。
(2018.9.23追記;カナダプレスにはミゾありがあります。念のため)
(2018.9.23追記;カナダプレスにはミゾありがあります。念のため)
ところが同じCapitolプレスでも10吋はミゾあり・ミゾなしの両方があり、恐らくミゾありがオリジナル。それはこのレコードでわかります。
![イメージ 8](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/84/b4/j/o0250024914429323328.jpg?caw=800)
Libertyではないレコードを載せて恐縮です。あくまでCapitolを説明するための例として挙げました。CapitolのScranton工場プレスのミゾあり盤です。
![イメージ 7](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/fb/8d/j/o0249025014429323285.jpg?caw=800)
![イメージ 8](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/84/b4/j/o0250024914429323328.jpg?caw=800)
Libertyではないレコードを載せて恐縮です。あくまでCapitolを説明するための例として挙げました。CapitolのScranton工場プレスのミゾあり盤です。
Helen Carrの有名盤で、DUさんのセールではミゾなしでもオリジナルと表記されていますが、恐らくミゾありがオリジナルです。
もし複数の工場でプレスされていれば、ミゾなしでもオリジナルと言えるかもしれませんが、RCAとかColumbiaならともかく、Bethlehemがそんな枚数をプレスしたとは考えられない。もしそうなら、ずっと多くオリジナルが存在しているはず。
Meg Miles
![イメージ 10](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/00/29/j/o0249025014429323394.jpg?caw=800)
見かけによらないダミ声。ジャケットのイメージとは乖離が激しい。
![イメージ 9](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/c4/79/j/o0249025014429323365.jpg?caw=800)
![イメージ 10](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/00/29/j/o0249025014429323394.jpg?caw=800)
見かけによらないダミ声。ジャケットのイメージとは乖離が激しい。
本盤も青ラベルはダメ。ターコイズをお探しください。
Jazz Hall of Fame Series/Barney Bigard
![イメージ 12](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/c4/c1/j/o0250025014429323483.jpg?caw=800)
スイング時代最強のクラリネット、Barney Bigardのリーダー盤は少なく、エリントン時代にはSP音源を編集したレコードはあるがLPは1枚もない。これはサッチモ時代に録音されたもの。
![イメージ 11](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/82/a9/j/o0249025014429323419.jpg?caw=800)
![イメージ 12](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/01/cottonclubyears/c4/c1/j/o0250025014429323483.jpg?caw=800)
スイング時代最強のクラリネット、Barney Bigardのリーダー盤は少なく、エリントン時代にはSP音源を編集したレコードはあるがLPは1枚もない。これはサッチモ時代に録音されたもの。
本盤は青ラベルが多く、ほとんどカゼひき。何回も泣かされた。ターコイズ盤を入手してやっと正常盤にたどり着きました。根気が必要なレコードです。