さてさて、先日の続きですビックリマーク


「はい・いいえ」のゲーム、やっていただいた方は、「難しいなあ」「なかなかわかってもらえなかった」と、いう感想をお持ちではないでしょうか?


もしくは、「意外と簡単にあてられたよ」という方も、いらっしゃったと思います。そういう方は、おそらく、コミュニケーション能力が高い方だと思いますよ音譜


実はこのコミュニケーションの方法は、失語症の方と話をする上で、もっとも基本になることです。


失語症の方は「あの・ほらあの、えーーーーっと。」ということが多いです。いいたいことばがでてきません。


そこで、聞き手は、あらゆる方法を駆使して、その「○○」を探り出さなくてはなりませんあせる


でも、この聞き出す方法にも、すこしテクニックがあります。


ちょっとやってみましょう。


「お昼ごはんに何を食べましたか????」


ナイフとフォーク質問パターンその1


「カレーライスでしたか?」「肉じゃがでしたか?」「うどんでしたか?」


思いつくメニューを片っ端からいってゆく。でも、なかなかあたりません。世の中にごまんとあるメニューをひとつづつあげていっても、いつまでたっても、答えには、たどりつけません。


ナイフとフォーク質問パターンその2


「外で食べましたか?」「家で食べましたか?」「一人で食べましたか?」


食事をした状況を聞いてゆく方法です。外食なら、お寿司かな、中華かな、うなぎかな・・とちょっと絞って考えることができますね。家で、買ってきたものを一人で食べた、ということなら、もしかすると「お弁当」「パン」あたりが近いかもしれませんよね。少し、選択肢を絞れますね。


ナイフとフォーク質問パターンその3


「和食ですか?」「洋食ですか?」「お肉ですか?」「魚ですか?」


大きなまとまりで聞いてゆく方法です。カテゴリーとも、いいますが、まず、大きな枠組みを当てておいて、だんだん細かなことを聞いてゆく方法です。パターン1より、はるかに早く答えにたどり着けます。


「和食」で「魚」まで、たどり着いたとします。そうしたら、例えば「生ですか?」「焼き魚ですか?」と、調理方法を聞くことで、さらに答えは絞れてきます。「ああ、刺身ですね!」となったり、「今の時期だから、さんまですね!」となったり。


細かく聞いてゆく方法は、他にも、色・形・大きさ・味なども使えますよね。


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・・・そうやって、聞き出してゆきますが、それでも伝わらないことは、結構あります。


実際の場面では、失語症の方は、ジェスチャーを使ったり、絵・字を描いたりという方法も使います。聞き手も、実物を指差したり、絵カードを並べて、選んでもらったり、と、それこそいろんな手段を総動員させて、想像力もフル活躍させて聞き出します。



と、そんな体験を養成講座の受講者さんに体験してもらいました。

みなさん、苦労されて、「難しいなあ・・・」とおっしゃっていました。

でも、「伝わったときは、本当にうれしかった!」という感想がありました。


これです!


伝えたいことが伝わる、相手の伝えようとしていることがわかる、この「わかりあえた」という感覚は、両者にとってうれしいことなんですよねラブラブ!


失語症の方は、普段から「わかってもらえていない」感が強いので、これは本当にうれしいことです。そして、家族や周りのものも、大変ですが、やはりわかってうれしいラブラブ



そんな相手に共感できるステキな会話パートナーさんがたくさん生まれるといいなあ、と思います。