Babel | cotameba
バベル スタンダードエディション [DVD]


感想書きづらいなー.というのも,僕自身,この映画を消化しきれていないのです.
難しいね.わけわからん.

その「わかりにくさ」というか,「伝わりにくさ」,伝えることの難しさ,みたいなのを伝えたいのかなぁ,と思いました.
映画が分かりにくいのも必然か.

異なる言語って,容易に恐怖心を生むんですよね.
いきなり外国人に話しかけられると,身構えてしまうとか.入国審査で突っかかられると,アウェイ感も手伝って,怖いですよね.この感覚を伝えたいのかも.
助けを求めて入ったモロッコの村で,テロを警戒するアメリカ人観光客はいい例です.村人にそんな気はさらさらないのに.

「言語」が大きなテーマです.
アメリカ,日本,メキシコ,モロッコ,それに手話も入れると5つの「言語」が登場します.
まず僕が観てて感じたのは,この映画は字幕で観てしまうと価値が半減してしまうのではないか,ということです.
まあかといって字幕なしで観るなんてのは到底無理なんですけど.
いや,ちょっと違うか.字幕なしで見ると全く違う印象を受けるのかな,という感じです.

例えばモロッコの兄弟のシーン.
会話の内容が分かればいいんですけど,分からないと,何しとんじゃいお前ら,という感じになる.そしてとても恐ろしいシーンに変わってしまいます.
コミュニケーション不足は差別を生む.例えば極端なことを言うと,アメリカ人がアラブ人をみんなテロリストのように思ってしまうのは,こういうところから来てるんだよ,ということをこの映画は言いたいのかな.
そして聾者に対する差別も根は似たところにある,という感じで繋がりを持たせているのかも.
(まあだからといって,あの兄弟の行為が許されるかというと,それはまた別問題な気がしますけど)

映画を観るときは,僕だったらまあ日本語の字幕で見るわけです.日本人ですから当然ですけど.
そうすると全て日本語に均されてしまうので,先にあげた感覚は伝わりにくい.ただストーリーを追うだけになってしまう.
ストーリーだけみてもこの映画はよくわからない.たぶん.
繋がってるようでそうでも無くて,結局収束しないですから.

じゃあ字幕なしで観ればわかるのかというと,そういうわけでもない.むしろ余計分からないでしょう.
ああ,伝えるのって難しいなぁ,ということをこの映画は「体現」しているのではないか.そんなことを思わず考えてしまいました.
(そう思わなければやってられないくらい,わけわからないのです.)

字幕なしで観るとすると,日本語は当然分かる.手話も相手が日本人だから,まあ文脈で何とかなるかな.英語も少しだけなら.
という感じで,言語の理解に多少アドバンテージがあるわけです.僕の場合.
もしこの映画が本当に「伝わりにくさ」を伝えたいのだとしたら,僕にとっては言語上「伝わりやすく」なってしまっている.これが逆に理解を妨げているような感じがする.
こんなことも感じました.
うーん,だんだん自分でもわけわかんなくなってきたので,この辺でやめます.

何回か観れば,少しはわかってくるのかぁ.
けどもう一回観る気にはとてもじゃないけどなれないです.少なくとも,しばーらくは,いいや.