A社に対してある債権者から強制執行の申し立てが

あった。

事業再生途中であり、仕方のない面もあるがさすがに

社長も疲れ果てていた。

だけど、ここで諦めるわけにはいかない。

電話を受けて、強制執行に立ち会うことにした。

執行官らしき人物と債権者代理人弁護士、債権者会社の

専務が会社応接室に来ていた。

先日、債務名義を得て申し立てがなされたので、差し押さえの

手続きに入るとのこと。

書類を見ると、A社に対するもの。

実はここの事務所兼工場は会社分割によって新会社の

賃借名義になっており、その旨の通知もしており、ましてや

旧会社の債務を負わない旨の免責登記もなされている。

その旨を説明すると、執行官は裁判所に連絡して執行を

取りやめることになった。

A社の本店所在地は隣の市に移っている。


会社代表者は私名義になっている。

旧会社の債務を整理する中で、新会社では従来通りの

事業を行っているのである。

ここに行く付くまでにはメイン銀行との折衝から始って

主要な債権者とも何度も打ち合わせを行ってきた。

しっかりとした手順を踏んでからの会社分割であり、

手続きの瑕疵はないはずである。

A社の社長の親族や、従業員が代表者になっている場合には

法人格否認の法理とか詐害行為取消権の対象となる可能性も

あるが、まったくの別会社だから正々堂々としていれば何ら

問題はないのである。


今後考えられるのは連帯保証人である社長個人に対する強制執行とか

あるいは債権者破産の申し立てである。

奥さんと大学生になる長男、長女がいるため、現在の住まいを

諦めるとして会社が存続しているうちに奥様名義で住宅ローン

を組み、駅前の新築マンションを確保した。

幸いにも奥さんは個人保証していないので、責任の追及は

及ばない。

役員でもなかったので、新会社の幹部従業員としてそれまでと

同じ生活を維持できるだけの給料は取るように指導した。

どんな時でも、家族の生活を犠牲にしては事業再生は上手く

いかない。

お子さんも一応日本学生機構の奨学金制度を申込み、

無事二種ではあるが、それぞれ月12万円の奨学金を確保

することができた。

私立大学だと年間120万くらいはかかるので、万が一に備えての

布石である。これで安心して、勉学に打ち込める。

お小遣いはバイト代で十分だ。

社会経験を積むうえでもアルバイトはいい勉強になる。



こうして、困難な状況でも新しい生活が始まっている。

あとは事後処理だが、社長のサポートを万全にして

また元の経営者として返り咲く日まで全力で応援していく

つもりである。



コスナー

人生いろいろ。

何があっても上り坂です。

照るも曇るも自分次第です。


 
ジョンです。

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