テレビを見ていると、毎日被災地の様子が語られている。

しかしそうした情報は次第に割合が減り、以前と同じ様な

番組、即ち「クイズ」「お笑い」が復興してきた。

もとより震災前から番組のパターン化、低予算化が指摘

されていた。正月番組でさえ「再放送」を繰り返し、また大

同小異の「クイズ」「お笑い」番組に終始。

テレビ界も斜陽感が滲んできていた。。。


なので、この「復興」もやむなしか・・・。そして以前書いた

ように「自粛」はナンセンス、という論調が番組で偏に語ら

れる。確かに経済的視点からは一理ある。世の中、幸か

不幸か未だ経済で回っているのも事実。

しかしそもそも「自ら粛静を保つ」ものを軽々に非難でき

るのも不思議な話。勿論のこと、「クイズ」や「お笑い」を

殊更非難するつもりなど毛頭ないのだが。


しかし、これではテレビ界の「復興」も遠い道のりと。

今、自粛などせずに単純に「元に戻る」・・・そのことをテ

レビが率先して示しているように感じる。

「再生」でなく「新生」が問われる時代。その時代感覚に

テレビは全く対応できていないのではないか。

従来通りの番組がひしめき、いかに「新生」していくかの

道筋を論じ合う番組が極めて限られている。


テレビが時代を創ってきたのは、今や昔?・・・

「創造的復興を」と、ある評論家が震災復興を指してそう

言った。なるほどそういう表現も出来る。がしかしその前

後の番組はあまりに旧態然としていて、しらけてしまう。

政治報道では、政策でなく政局のみを追う、と揶揄され

る現メディアの体質。

国難にあっては、政府の批判のみでお茶を濁している

感がする。新生への具体案を大いに検討するテーブル

くらいは用意できように、と思ってしまう。