あるカウンセラーの方の手記です。
ある一人の妊婦さんがいました。
彼女は、生まれてこの方、「感動」というものを知らずに生きてきました。
一番大事な幼少の頃に、親から十分な愛を受けることができなかったのです。
そのためか、周りの人たちが感動するどんな映画やドラマを見ても、
そして、涙を誘うような本を読んでも感動することができませんでした。
しかし、彼女はカウンセリングを受ける中、もうすぐ生まれてくるこのお腹の中の子供には、素直に感動できる人間になって欲しいという願いがありました。
決して自分のような無感動、無感情の人間にはしたくないと言いました。
私は言いました。
「そのためには、まずあなたが感動すること。
子供を抱いて、草花や綺麗な景色、綺麗な物を子供に見せて、「わぁ、綺麗ね。美しいね。素晴らしいね」って言ってあげて。」とアドバイス…。
月日は流れ、その数年後、彼女から突然、電話が。
「3歳になる娘が、雛人形の腕が折れたから直してあげて!と泣きながら言ってきた。
心の痛みの分かる子になりました!」と、涙の報告。
彼女は、自分の子供を通して「感動」というものを知ったのです…。