続きです
海の割れ目に猛然と進んでいくシャチ達
私はとても怖くなりました。
ああ、落ちる!
そう思った瞬間、
目の前に信じられない光景が現れました!
大きな、
とても大きな美しい、虹の橋が架かったのです。
その虹の橋にまるで溶け込むように
すーーーと
虹の波しぶきをあげながら
入っていくシャチ達
優雅に大きな身体をくねらせて
悠然と泳いで渡っていく私とシャチ達・・・
とても不思議で・・・
とても美しい・・・
まばゆい輝きで満たされました。
虹の橋をゆったりと優雅に泳でいく
そして、虹の橋を泳いでしぶきが上がる都度に
甘く香(こうば)しい香りが私の鼻をくすぐり
心を高揚させていく・・・
しばらくはその心地よさに、浸りながら前を見ていました。
ふと海の裂け目がどうなっているのか!?
気になってシャチの背中から乗り出して、虹の橋の下を見下ろしました。
そこには信じられない光景が広がっていました。
とても巨大で大きな街が見えたのです。
沢山の美しい建物と幾つもの橋が街の中心の宮殿のような場所に
向かって橋が架かっていました。
それは上から見下ろすとまるで何かのシンボル様な形で
規則正しく幾何学模様のように中心に向かって円形に
丸く道が張り巡らされていました。
そして光の筋の様なものがその道を凄い速さで行き来していました。
私は、一つの光の筋の行くへを目で追っていました。
そして、
その光の筋が止まった時に
不思議な感覚に襲われたのです。
誰かが・・・
誰かに・・・・
見られてる!
姿はわからないけど、
見られている!!
それがはっきりとわかったのです。
私の額が押されるような感じと
熱くなるのを感じました。
その感覚はどんどん強くなり・・・
まるで何か棒の先でぐりぐり押されて
額が凹むのかも!?
と思うぐらいでした。
それは、虹の橋がもう片方の海に伸びて繋がり
向こう側の海に渡りきるところまで続きました。
続きます。