怒りのエネルギーは良い方向で、使うことができるのだとしたら、それはとてもよい起爆剤となります。
しかし、多くの人が落ち入ってしまうのは、「被害者」としての怒りのエネルギーに捉われてしまうということです。

「あんなことされた」「こんなふうに扱われた」「今までの態度はなんだったのか」「裏切るつもりなら、なぜ最初から近づいてきたのか?」「もともとその気がなかったなら」「騙された」「信頼していたのに」「信じていたのに」なんでもいいのですが、自分がされてしまって、今の状況があるのは「おまえ」のせいだ・・・という感情の思いがあります。

怒りは失望、悲しみ、恐怖も含んでいますから、自分は「された側」で「被害者」になることは簡単なんです。
実際、そのような状況ですし。

しかし、「被害者」としての怒りのエネルギーを保持したままで、運命の好転をはかることは難しいです。
そのような状況になったのは、それしか方法がなかったかもしれません。
しかし、その「選択」をしたのは自分です。
自分が選んで、そのような結果になったのです。

誰かのせいで、運命が狂っていくのだという側面はありますが、誰かのおかげで運命が好転していくこともあります。
「せい」か「おかげ」かは、その物事のとらえ方の方法だったりします。
運命の波をうまく乗りこなすことができる人は、どのような状況でも「被害者」ではなく「チャレンジャー」になっていきます。

この間、「ホリエモン」こと「堀江貴文」さんの近畿大学での卒業式での、卒業生に送ったメッセージが話題になりました。
彼がそのメッセージの中で、自分はいっさい過去をうらんだことも、自分の巻き込まれた過去はつらくもないという講演をしています。
つまり裏切った人を「怒って」いないのです。

「悪いことは忘れる」「過去を恨んでもいいことは何もない」
彼がそのようなことを言えるのはすごいと思うのは、彼が「蠍座」生まれで、水星も「蠍座」だからです。
この星座は、過去のことをよく憶えていますし、やったことは忘れないくらい感情の激しい星座だからです。
「蠍座の女」という歌が昔ありましたが、そのような密やかな感情が激しい星座の代表です。

だから、その星座がどこかにからんでいると、なかなか、自分の感情を断ち切るのも難しいのです。
その星座を持つ彼が「恨んでいない」と言えるというのは、彼が感情のコントロールをしてきているということなのです。
月がおそらく(生まれ時間が不明なので)獅子座なので、「恨み」「怒り」はプライドが許さないのかもしれません。

「過去を悔やんでいる時間はない」「今を集中して生きる」「未来を恐れず、過去に執着せず、今を生きろ」
感情をきちんと整理して、今しか見ていないという彼の進み方は、感情にとらわれ過ぎる人には、参考になるかもしれません。

感情のコントロールは、運命の歩き方の質を決めます。

ホロスコープを見ていると、星の動きによって、常に感情をコントロールする、決断する、自分の優先順位を考える、本当にその考えが唯一なのか・・・という問いかけをされていきます。

ほぼチャレンジ、チャレンジの連続で、そのチャレンジのご褒美に「こんな棚ぼたのような時期があるんだ」「こんなスムーズに進む時期ってラッキー」という時期があります。

でも、そのどちらも自分の魂の成長には必要で、引き受けるべきものは引き受ける。

私は運命はある程度決まっていると思っていますから、その運命をよりよくするために、感情をどのように使っていくかということを伝えていけたらと思っています。