「注意を払う」 は英語で pay attention to .... と言えるでしょうか?
 

 OKです。

 「敬意を払う」 pay respect to ....

  これもOK です。

 じゃ、「さらに努力を払う」 pay more efforts

でもこれはダメ。

 make more efforts 

 です。

 「払う」と " pay " は日本語と英語で一致する部分も多いですが、ずれるところもあります。

  じゃ、 pay の使い方をどうマスターすればいいでしょう?

「pay attention , pay respect はいいけど、pay efforts は言えない。」って一つ一つ覚えていくやり方もあるでしょうが、 「どうしてそうなんだろう?英語のpayはどんな感じで使う動詞なんだろう?」って考えて見てはどうでしょうか。

 pay の中心イメージは、「主語から何かの移動」です。

一番もとの「お金をはらう。」

 I paid the store 500 dollars for the dress.

(その服代に店に100ドル払った。)

なら、I から the storeに500 dallars が移動します。

お金を「払う」じゃなくても、

pay attention to (注意を払う) pay respect to (敬意を払う)なら、「意識」や「視線」が相手に動いていきます。

でも、「努力を払う」は努力がどこかに移動はしません。

 payは「(お金、意識、視線)が相手に移動」とイメージをつかめば、使い方は自然に身についてきます。

このpayのイメージはどこで聞いたんでしょうか。

聞いたり読んだりしたものじゃなく、自分で考えたものです。基本的な英語の語彙を、中心のイメージ、( core meaning とも言いますが、)でとらえようというのは、近年よく言われることで、僕もその通りと思います。

core meaning に基づいて語彙の解説をした優れた著作も色々とあります。それらを読んでみるのもとても有効です。

でも、自分でも「え、じゃpayってどんな語?」って考えて見ましょう。「自分で」語のイメージを考え、「こうかな」と思ったらまた別の用例にあって「う~ん?」と考える process 自体が、英語の単語を英語として身につけることにつながっていきます。