秋になり、高2の生徒で学習計画の相談にくる生徒もでてきましたが、予備校にいっている生徒も今は、英文法の項目別演習や、構文毎の英文解釈をやっている生徒が多いようです。

 高2までに文法と構文をしっかり固めるのは大切なことなので、基本的な方針としていいと思いますが、以下には留意が必要です。

①教材の例文を「音声」で確認すること
  音声で英文を確認することは、記憶の定着と、英文のリズムをつかむ上であるとないとでは「雲泥の差」があると言えるくらいです。
 また、新しい共通テストでリスニングが配点の半分を占めるようになりましたが、入試全体にリスニングは重視されてきています。この対策という面からも、音声での復習ができる教材であることはポイントです。

 

②ゴールの入試問題から全体計画を考える
 まだ第一志望は絞りきれなくても、いくつか志望校はあるはずですから、その入試問題を見て、最後は何が解けることが目標かを意識しておきましょう。

 

 一般的に難易度の高い大学ほど、長文の文も長く語彙も高度になっていきます。また、英作文のも自由英作文の割合が増えてきていますが、単純に何かの論に賛否をのべるものか、資料があってそれに基づくものか、傾向は把握しておきま

しょう。
 

大きく言えば、長い文が論旨をつかんできちんと読め、要求される英文が「書ける」ようになるのが共通の難関校対策といえます。

 

 少なくなってきていますが、和文英訳の問題のみの学校ならば、英語を「書く」ことへの対策は自由英作文への対応とは大きく違ってきます。

 

 大きな流れで言えば、高2終了までに文法、構文毎の理解は完成。高3からは長文の読解、志望校の傾向に応じて、自由英作文、和文英訳どちらにウエイトを置くか方向を決めて英語を「書く」実践的な練習、加えて語彙の増強が3つの柱で、夏休み後からは志望校の入試対策中心に勉強が進められるレベルに持ってきておくのが目標と言えるでしょう。

 英文法の確実な習得は、英語を理解し、使っていく上での土台ですが、入試問題で「文法」自体の設問は減少しており、文法自体は得点源とはなりません。英語を「読み、書く」ことができるようになるための文法の勉強であるということも意識しておきましょう。

 高2の段階では入試問題を見ても、「え、こんなの解けるようになんなきゃいけないの!」ということでしょうが、まずは入試問題を見て、そのレベルにいけるようなステップを考えて見ることです。