では、受験英語の「影」、問題点は何だったのでしょうか?それは、3月26日~学校英語の「罪」~で指摘した学校英語の問題と同様「細かいことまで出題しすぎた」ことです。

 例えば、次の問いの答えはどちらでしょう?

 

More than one teacher ( were / was ) in the classroom.

 

 正解は was です。

 

 でも、more than one は「1人以上」で、1人も含んでるんだから was でしょ?と思った人は、だからwasな訳ではありません。

 

 more than は than ~ よりも多いのだから、more than one は複数、2人以上のことです。

 

え、じゃあ複数の were でしょ?って思いますよね。

 

 たしかに複数だけど、「be動詞の直前の語、teacherが単数だから、それの影響を受けて単数の was になる」のが正しい説明です。 

 

 この問題は、「more than one は複数のこと。」ってわかってた生徒が間違って、「more than one 」は1人以上と間違って理解してた生徒が正解になりかねません。

 

 でもそもそも、こんなこと知ってるからって何なんだ~!

 

 みたいなことです。文法でやたら細かいことを出したり、アクロバット的なややこしい構文を英文解釈させたりで、「使うための英語の習得」の妨げとなって来た面があることは否定できません。

 

 しかし、最近の入試はこう言う細かい知識を問う問題はどんどん減ってきて、「使う英語」に近づいてきています。