今日の主役はドルと債券
商品も株式ももう一つぱっとしなかったが
ドルは良く分からんけど急伸、
債券は5月の安値を完全に割り込んだ。

最近、再びインフレという言葉が
一人歩きを始めた感がある。
もっとも、まだ商品市場では
インフレは意識されていない。
このあたりは今までと違うところ。

来週のFOMCに向けて、インフレがどのように
マーケットで料理されるのか。

一筋縄ではいかないことだけは、はっきりしている。

それにしても、暑い日が続いている
物価も気温もあまり上がらない方が良いのだが・・・

最後に一言

日本=ブラジル戦で、「ブラジルの選手の方が
2、3人多くピッチにいるのでは?」と
疑いたくなったのは私だけだろうか。

それが実力なのか・・・
早起きした日本の皆さん、お疲れ様でした
NYは先週末から急に暑くなった。
最高気温は30℃を突破、
もう夏本番だ。

ところが、マーケットの方はなかなか暑くならない。
温度計より先に金利が上昇してしまい、
冷や水を浴びせ続けている。

高金利は市場の重石みたいなもので
それを押しのけて上に行くには相当な力が要る。
株はこれまでの好調な経済の基盤があるから
何とか持ち堪えてはいるが、
上昇のきっかけはなかなかつかめない。

何とか頑張ってはいるものの
決定力に欠ける日本のサッカーみたいだ。
今の相場状況を打破するには
エースストライカーのような
強力な材料が必要なのだが、
それがどうしても見当たらない。

落ち目の住宅にはもはやそれだけの力はないし、
個人消費も怪しくなってきた。
頼みは企業の設備投資といいたいところだが
こちらも悪くはないがあまりぱっとしない。

迫りくるインフレの圧力に堪えかねて、
このままディフェンスラインが崩れてしまったら・・・

あまり悪いことばかり考えてもしかたがないが
やはり、最悪の事態には備えておかなければならない。
今日はオフィスから帰る途中
ビルのエレベーターホールで
昔からの友人にばったりと出くわした。

何でもNYMEXで導入されるCMEのGLOBEX2、
電子取引に関するセミナーに来たという。
今取引所内のトレーダーの間では、
この電子取引の話題で持ちきりだ。

債券や株価指数など、金融先物の世界では
すっかり当たり前になった電子取引だが、
今回のエネルギー先物への導入は
ニューヨークの取引所、そして商品先物の世界初の
本格的な取り組みとなる。

ついこの間までシカゴの債券先物のピットで
しのぎを削っていた連中が霧散してしまったように、
今NYMEXのピットでワーワーとやっている連中も
そのうちどこかへ消えていってしまうのだろうか。

電子取引は確かに公平で、
コストの掛からない優れものだが、
そればかりになってしまうと
やはりどこか悲しいものがある。


明日からゴルフのUSオープンが始まる
今年の会場はNY郊外のママロネックという街。

私はほとんどゴルフはしないので
興味の対象は完全にサッカーに向いていた。
知り合いが余っている入場券の処分を
頼んできて、改めて思い出した始末。

私が幹事をしている「よそうかい」で呼びかけたら
早速買い手がついた。
普段はうだうだ飲んでいるだけの会だが
たまには役に立つこともあるようだ。
やっぱりアメリカではサッカーよりゴルフのようだ。

マーケットの方は、ようやく混乱もおさまり
一息ついた、というところ。
一時は夜間取引ながら
550ドルを割り込むところまで値を下げた金相場、
果たして復活するのだろうか。
ETFやインデックスファンドを通じた資金流入が
本当に相場の構造を変えてしまったのか、
これからまさにその点が試されることになる。

あくまでも個人的な感だが、短期的にせよ
640-500ドルまでは戻す様な気がする。
本格的に下げ始めるのはその後だ。

ちなみに、商品の世界では
この程度の動きは本格的な下げとはいえない・・・

昨日は株式市場のガタガタを取り上げたと思ったら、
今日は商品市場がそれこそ大きく音を立てて
崩れ落ちてしまった。

金相場などは一日で40ドルも下落、
それまでに大きく上げすぎていたこともあるが、
とにかく記録的な一日となった。

インデックスファンドと呼ばれているところが
大きく売りを出したようだが、
ここは集めた資金に応じて機械的に
ポジションを買うため、最近のような
資金が流出する局面では動向が読まれやすい。

今日は彼らが売ろうとしても、
ほとんど買い手がつかず、
相場が下げ止まらなくなったようだ。

大量に売ってくるのが分かっている相手に対して
誰も高値で買おうななどとは思わない。
周りからは格好のターゲットとなった。

日銀総裁まで巻き込んだ日本のファンドではないが
目立つ動きをするところは、
何かあった時にはどうしても狙われてしまう。
マーケットで長く生き残るには、目立たないのが一番なのだ。


今日のNY株式相場は
まるでワールドカップ日本=豪州戦のよう。
昼過ぎまであえぎながらも何とか持ち堪えていたが
最後の最後でガタガタと崩れてしまった。

先週金曜のよそうかいでは
証券会社からの参加者が
まだ後10%は落ちるといっていたが、
なんとなくそんな感じが強い。
その彼は、下げ相場を当てても
会社の誰も喜んでくれないとぼやいていたが、
彼のぼやきが現実となりそうだ。

あまり株が大きく下げて景気後退が現実になると
商品市場への影響もかなり深刻なものとなる。
今週は重要な経済指標も続々と登場、
バーナンキ議長をはじめFRB関係者の証言も多く、
目が離せない週となりそうだ。

そんな中で、注目したいのは14日のベージュブック。
これまでのような強気の内容となるのか、
それともバーナンキ議長が先に懸念をあらわしたように、
個人消費や住宅市場から景気が崩れていく
兆候が見て取れる内容となるのか。
そして、その場合金利政策の舵取りは?

PPIやCPIにかなり強い数字が出た上、
ベージュブックでは弱気のレポート。
この組み合わせは非常に厄介だ。
議長とFRB自体がガタガタと崩れなければ良いが・・・



このところ、株式相場の下落が止まらない。
それもほぼ全世界的な傾向となっている。
金利先高感を嫌気し、いよいよ本格的に
市場から資金が流出しはじめたと見る向きも多い。

金利と株式の関係はなかなか複雑で
それほど単純に金利上昇=株安という訳にはいかないが
大体金利が上昇を始めて半年から1年後あたりに
株がおかしくなり始めることが多い。

そして、だいたいは「何とか危機」と呼ばれる
途上国発信の経済危機が起きる。
今回「危機」と呼ばれるほどの状況まで
悪化するのかは別にして、
しばらくは軟調な展開が続くのは仕方のないところだろうか。

さて、金利が上がり、株式が下落を始めたら、
そろそろ商品市場にも注意しなければならなくなる。
特に、銅などの非鉄市場はファンダメンタルズを超越した
相場上昇が続いており、大崩れする可能性が高い。
経済動向が直接反映する金なども要注意だろう。

原油も産油国の情勢不安、石油精製能力不足という
大きな下支えがあるとはいえ、
景気が落ち込んで需要そのものが後退すれば
状況はガラリと変わってくる。

商品相場には金利動向が一番遅れて影響を及ぼすことが多い。
それだけ有利な状況にあるのだから、
今の兆候を見逃さず、準備をしておきたいものだ。

もっとも、株が下落を始めてxx週間後、
みたいな法則がある訳でもなく、
どの程度遅れるか、は誰にも分からない。

だからこそ、みんな苦労する訳なのだが・・・



今の日本の、村上ファンドの話題で持ちきり。

どうやら、あくどいことをしたから天罰が下ったという批判と
あれだけの才能のある人だから、このまま眠らせるのは惜しい
という意見に大別されているようだ。

一つだけ気になるのは
「あいつは目立ちすぎたから、役所から目をつけられ潰された」
と、まるでお上の立場に立って批判する人が多いこと。

まるで、彼らにはそうして気に入らないやつを
握りつぶす特権が与えられているのが当然、
といったような論調が展開されている。

ルール違反をして逮捕されるのは当然だが、
目立つことをやっただけで
権力に潰されてはたまらない。

反骨精神というのは、まだまだ日本の社会には不要なのか。

勢いに任せて突っ走るやつがいれば
それは役所のようなところではなく、
周りの人間がたしなめるべきなのだ。

しかし、上述のような批判をする人は
間違ってもそういう時にその人間を諭そうとはしない。
もっと力のあるもの(国家)が現れて
やっつけるのを心の中で願っているだけ。

そういう社会は、やっぱり居心地が悪い

ベネズエラからの帰り、ヒューストンの空港ラウンジにて

ホテルから空港までのタクシーを予約すると、
空港には3時間前にはつかないとダメなので
9時のフライトなら5時に迎えに来るとの返事。
それはあまりにも早すぎるということで
5時半にしてもらったが、案の定空港では
2時間近くボーっとする始末。

日本人にとって、この「待つ」という作業は、
中南米の国々では避けて通れない試練だ。
初めてアメリカに来たとき、待たされる事に
かなり面食らったのを覚えているが、
中南米は輪をかけてすごい。
日本からいきなり来た人は、気が狂うのではないだろうか。

OPECの総会でも、既に会議の予定時間を過ぎているのに
ホテルの従業員が会場の掃除をしていたりして、
時間通りに進めようという意識はまったく感じられない。
もっとも、彼らは待たせても、待たされてもあまり気にしない。
それだけ人間が出来ているということか。

私は大阪人で、おそらく世界中でも一番せっかちな人種だとは思うが、
実はこういうのんびりしたのも案外好きなのだ。

そんなことを記者会見が始まるのを待ちながら
隣の商社の人と話していたら、
彼が言うにアフリカはもっとひどいといっておられた。
10時間待たされた事があるとか・・・

うーん、やはり世界は広い。

あっという間にOPEC総会も終了
いろいろ新しい発見もあって
とても有意義な取材となった。

しかしながら、
取材陣のパワーには改めて感心。

メディアの人にとっては当たり前なのかもしれないが、
要人のコメントを取れるチャンスと見れば
我先にレコーダーを差し出す。

そうした光景を後ろで見ながら、
ふと中学生の頃を思い出した。
学校に売りに来るパン屋のパンを買うのに
身を乗り出して競争したっけ。

そういうのは、基本的に大得意。

別にインタビューがメインの仕事ではないが
次回はレコーダー持参で、彼らと張り合ってみよう。

記者会見では質問者がスペイン語しか話せず
英語で受け答えする議長と
意思の疎通が図れない場面が何度も見られた。

この国では、英語はほとんど通じない。
こうした国際会議でもそれは変わらないようだ。

明日はヒューストン経由でNYに戻る
日本出張から外に出っぱなしだったが
少しはゆっくり出来そうだ。