※「がん発覚まで」シリーズは毎週金曜日21時に更新します。※
いよいよ診断結果を聞く日がやって来ました。
予約票には「ご家族と一緒に来てください」と記載されており、予約を取る際も家族と一緒に来るように言われていました。
私の家族は今、主人とココとモモ。
ココとモモはお留守番して、主人と一緒に病院へ行きました。
主人とは、手術もするし十中八九がん診断だよね、というような話をしていたと思います。
診察で呼ばれて、お部屋に入って先生と主人は初めまして。
まず、「がんとは何か」みたいな説明を受けました。
乳がんは、がんがある時点で血液で全身に循環している、といったような説明と、乳房と近隣リンパへの転移のみであれば外科的治療を行い、遠隔転移がある場合は「がんと共存する」説明を受けました。
さて、細胞診の結果、私の右胸にあった腫瘤は癌でした。
改めて聞くと、なんだかずーんとした感じです。
きっと心のどこかで癌ではなくて別のサムシングでしたって言って欲しかったのかもしれません。
がんのタイプはホルモン受容体陽性、HER2陰性で、ゆっくりと進行するタイプとのことです。
またこの日の説明では、ステージ2bということでした。
これまでの診察で先生は、やんわりと全摘一択、全摘以外あり得ないような雰囲気を醸し出していました。
この日の診断結果と治療方針の説明は、先生ひとりではなく、外科チームでディスカッションを行ったうえで練り上げられたもののようでした。
だからかどうかわかりませんが、乳房温存の方針も提案されました。
方法は、まず抗がん剤で乳房が温存出来る腫瘍の大きさにしてから手術を行うというものです。しかし、私の腫瘍はポコポコといびつな形をしているので物理的に癌細胞が小さくなっても小さくならない箇所があれば全摘になってしまうとのことでした。
そして私の癌のタイプは抗がん剤が効かない場合があるので、副作用に悩まされただけで結局全摘になることもある・・・と、温存の選択肢がある一方で先生個人的にはちょっとおすすめ出来ませんというような説明を受けました。
また、リンパへの転移については、細胞診では癌細胞が確認出来ませんでした。
しかしCT画像を見ると左右のリンパが異なるので、おそらくリンパの転移はあると先生個人的には思っているとのこと。
リンパはぶどうとかカエルの卵みたいにプヨプヨしているようで、針を刺そうとしてもプルンと逃げてしまうので難しいそうです。
そのため、もう一度穿刺吸引細胞診を行うことになりました。
さて、がん診断が確定したので、骨シンチも実行します。
骨シンチは3日後くらいの検査でしたので、この時は転移があるなんて知る由もありません。
ただ、今考えると、CTやMRIで確認出来ていたでしょうと言いたいです。
おそらく骨シンチを行うまで「未確定」なので、ここで可能性があると言えば不安を煽るだけなので予想的な言及はしなかったのでしょう。
余談ですが先生のご説明を聞いていると、リンパの件もそうですが確証が得られていないものに対して予想や可能性などの具体的言及はしない感じが研究者らしいなと感じました。
乳房温存で手術をするかどうか、次回の診察までに家族で話し合って決めてくださいと言われました。
あと、帰り際にお子さんはいますかと聞かれました。
しばらく治療で妊娠出来ないとか、卵子凍結とかの件かな?とのんきに考えていました。
ステージ2の場合、術後の病理検査でステージ3であることがわかって抗がん剤治療をすることになった・・・というのはよく聞いていたからです。
検査もあと一息!という感じで帰路につきました。
主人は、実際に先生から乳がんの告知を受けたので、頭の片隅では覚悟はしていたけどショックだと言っていました。
こんな私でごめんなさい、と、また思いました。