黄金色のビタミンCが豊富な金柑(キンカン)


 

金柑は、東南アジアが原産で世界中に広がっています。ミカン科の常緑低木(樹高は2mほど)で、7~10月頃に花が咲き、晩秋~冬にかけて実がつき、黄色く熟します。バルコニーで鉢植えの観賞植物として、または庭で果樹として栽培できます。小さなレモンに似た形とベルガモットに似た香りを持つ金柑には、豊富な効能が含まれています。 

 

 

 

腸の健康を促進

 

金柑は消化を助ける食物繊維が豊富です。食物繊維は、便秘、胃炎、腸の異常、下痢、大腸炎などの病気の症状を軽減するだけでなく、腸内の善玉菌の餌として作用することで腸の健康と免疫力の促進にも役立ちます。

 

コレステロール値と血圧を低下

金柑に含まれる抗酸化物質は、コレステロール値と血圧を下げるのに役立ちます。高脂肪食を与えたラットを対象に行われた研究では、金柑が血中脂肪とコレステロール値を低下させることが判明しました。

 

抗がん作用

金柑の果実に含まれる他の抗酸化物質と同様に、フラボノイドの一種であるアピゲニンはがん細胞に作用し、がん細胞を殺し、その増殖を止め、他の細胞への転移を防ぐ可能性があります。(Sung B, Chung HY, Kim ND. Role of Apigenin in Cancer Prevention via the Induction of Apoptosis and Autophagy. Journal of Cancer Prevention より)

 

免疫力の向上

 

活性フェノール化合物、β-クリプトキサンチンおよびリモネンが生体内モデルでナチュラルキラー細胞の能力を高め、抗ストレス効果を媒介することが示されました。(Immunostimulatory effect of kumquat より)

 

血糖値の上昇を抑制

金柑に含まれる繊維質は、食物からの糖分の吸収を遅らせ、消化を遅らせ、さらなる食物への渇望を軽減するのに役立ちます。

 

抗炎症効果


金柑に含まれるフラボノイドには、ナリンゲニン、ヘスペリジン、ケンフェロール、ケルセチン、ルテオリン、および C-グリコシドである DGPP が含まれます。DGPP は主要なフラボノイドであり、フロレチンの誘導体であり、関節炎や潰瘍性大腸炎などの自己免疫性慢性疾患を患うマウスの炎症を軽減することがわかっています。また、喘息の炎症反応も軽減するようです。

 

 

金柑の食べ方

 

金柑茶

金柑を輪切りにしてお湯で煮出すと、金柑茶として飲むことができます。甘酸っぱい味わいが特徴です。

 

金柑のシロップ漬け

金柑を砂糖や蜂蜜などでシロップ漬けにすると、甘くておいしいおやつになります。

 

 

金柑のソース

金柑をミキサーやフードプロセッサーでピューレにして、肉や魚料理に添えるソースとして活用することができます。金柑の酸味が料理の味を引き立てます。

 

塩漬け金柑

メイソンジャーなどの瓶に金柑と塩を交互に入れ、金柑が中でしっかりと塩に浸かるまで入れます。喉の痛いときに2〜3個の塩漬け金柑を入れ、熱湯、蜂蜜を飲みやすくなるまで加えます。喉の痛みが軽減されるようです。

 

ただし、塩漬け金柑には塩分が含まれているため、過剰な摂取は高血圧や健康問題を引き起こす可能性があります。適度な量で摂取するようにし、塩分摂取量には注意してください。