こんばんは
りおです

星から来たあなたを、おとといから見ています。めっちゃくちゃ楽しい…そしてスヒョン君カッコいい…

まだ、5話なのにすっかりとはまっております。最初からこんなに面白いドラマは久しぶりかも

太陽を抱く月も結構楽しかったので、これからが楽しみです

inyon様が「テジャンの木」についてブログで掲載して下さっています。今、発見 見て萌えてね。 http://inyonblue.blog.fc2.com/blog-entry-198.html


本日のテーマ写真:


イムジャ。共に帰りましょう


「くすくす。またよ…」

「あら、やだ、本当だわ。医仙様ったら本当に罪な方ね」

「いつまで待たせるのかしら」

あ~もう、やんなっちゃう…!!

何処に行っても、みんなの好奇の視線が、ぐさぐさと突き刺さってくる…

それもこれも、みんなあの人
ヨンァのせいよ…

あ~恥ずかしすぎる

ウンスは、典医寺(チョニシ)の卓に身を伏せて、赤い髪の毛をぐしゃぐしゃと掻き毟っていた

そんな姿を、横で呆れたように見守っていたトギが、ウンスの肩を、指先でつんつんと突いた

トギに気づき、ウンスは顔を上げ、手話で伝える言葉をじっと見守る

「ん?何?行かないのかって?」

トギが懸命に手を動かして、窓の外を人差し指で指し示す。私を急かしているのだ

「いいわよ。だって、きりがないわ」

ウンスは口をギュッと引き締めて、鼻先をくしゅっとさせると、トギに「行かない」と首を左右に振った

早く行くと調子に乗るわ

みんなが、早く帰れって言うんだもの

あの人ったら、それをちゃんと分かってやっているんだから、絶対ダメよ、甘やかしちゃ!!

「なに?行った方がいいって?」

トギはこくこくと激しく頷く

「トギ違うのよ。癖になるもん。あの人ったら、すっかり味をしめちゃって。こういうのは最初が肝心なのよ」

ウンスは苦虫を噛み潰したよう顔で、またぷるぷると首を振った


大きな木の下で



「遅いではないか。何をしておったのだ」

夕刻、ウンスが最後の患者の診察を終え、そこに到着すると、チェヨンが苛立ちを露わにする

「ヤァ!ヨンァ!あなた、もう、いい加減にしてよ。今日は遅くなるからねって言ってたじゃない」

チェヨンの抗議を、露ほども思わず、ウンスは怯むことなく言い返した

「なんです?いきなり」

強く言い返してきたことに少し驚く

「おまけに、あなたが、そうやって毎日…木の下で待っているから…」

強い口調で話し出したものの、先ほどの勢いはどこに行ったのか、だんだん、語尾が小さくなっていくウンス

「待っておるから何だと言うのです」

チェヨンは長い事待たされて、ふつふつと募らせた不満を…露骨に顔に出し、ウンスに突き付けてきた

「そうやって…木の下で待っているから、みんなが、笑うのよ…」

「…?笑うだと?」

チェヨンは、思いもよらないウンスの答えに、返す言葉を一瞬見失った

「そうよ!あなたが、そうやって待っているから…その…木の下で…」

「イムジャは何が言いたいのです。はっきり言ってください」

「医仙は、いつまで木の下で…大護軍を待たせるのかって、みんなの笑いの種になっているんだから」

四年もの長い間、大護軍を待たせたのに、医仙は、まだ木の下で大護軍を待たせているって…

私は宮殿中の人にじろじろ見られて、笑い話のネタになっているのよ

なっ…

チェヨンは言葉を失った

そのような噂になっておるとは、思いもよらなかった。だがしかし…

「では、早く来ればよいではないか」

「ヤァ!ヨンァ!あなたが木の下で、待たなければいいのよ」

確かにそうとも言えるが…

ふっ…

チェヨンはそのような噂をされている事に苦笑いを浮かべる

あの大きな木の下で、ウンスを恋焦がれ待っていた。それは余りに長い、四年という歳月。その事を思い返すのだった…

あの日、俺を見つけたイムジャが、小走りに駆け寄ってきた

俺は癖になってしまった

イムジャは長い間、ここに戻ってくる事が叶わなかった

俺は、時間が出来る度、イムジャをそこで待つ。もう戻らねばならぬ。そしてまたそこに行く…そんな日々を繰り返した

木の下を離れる度、俺は何度も振り返り、イムジャの存在が見えぬ事を、確認しながら立ち去った

ここを離れた途端に、イムジャが戻るのではないか

そんな事すら気がかりで、何時も後ろ髪をひかれる思いで、その場を後にしていた

だが、もうそうする必要はない

木の下でイムジャを待っておれば、必ずや、俺の元に戻ってくる

イムジャは俺を見つけると、少し慌てたような顔をして、駆け寄ってきて「帰りましょ」と笑顔を向ける

辛かった日々が嘘のような幸せへと…

木の下で待つ事が、俺の楽しみへと遷り変ってゆく…

いわば待つ事が癖になってしまった

「俺がお待ちしたいのです」

チェヨンはウンスをまっすぐに見つめ返して、柔らかな表情を浮かべると、目を細め薄らと笑いかけた

ウンスはその凛と見上げた表情に、チェヨンの只ならぬ想いを感じて…はぁ~と大きなため息を落とす

全くこの人は…ある意味エムね

呆れたような笑いを浮かべながら、チロリと見つめ返すと、片手をチェヨンの前に、すっと差し出した

「もう、帰りましょう」

ウンスはそう言って、一文字に引いた口を弛ませてにっこりと笑う

「あぁ」

チェヨンも、にっこりと笑みを返す

差し出された手を、チェヨンがギュッと握りしめると、ウンスがそれに応える様にギュッと握り返した

「行きましょ」
「はい」

そして二人で、木の下から歩き出した


 帰り道



「ねぇ。ヨンァ。じゃぁ、せめて、木の下で待つのはやめてよ」

「嫌です」

「ヤァ!そのくらい聞いてくれたっていいじゃない。待つなって言っているわけじゃないのよ」

「イムジャ、木の下は、色々と都合がよいのだ。寄りかかる事も、日差しを遮る事も出来る。それに…」

「それに何よ」

典医寺の前のあの木からは、イムジャの姿が良く見える

そして、俺の姿に気付いたイムジャと、視線が絡み合う

嬉しそうに笑う。苦笑いをする。睨み付ける。呆れた顔をする。待たせて申し訳ないと言う顔をする

イムジャは、典医寺の窓より、色々な表情をし、俺を見つめる。次はどのような顔を見せるのか…俺は楽しくて仕方ない

「それに、イムジャを早く帰すよう、典医寺の者達への、良い脅しになるだろ?」

「ヤァ!やっぱり、そういう狡い事を考えるんじゃないの!!」

「まぁ、良いではないか」

「何がいいのよ」

「互いに日々の任務の終わりには、木の下で会うことが叶う。そんな事すら、長い事、俺たちは叶わなかったのだ」

「やだ。なんだか、上手く言いくるめられている気分…」

「気のせいです。そのような余計な口を叩く暇があるなら、早く帰りましょう」

「そうね今日は遅くなっちゃったものね」

流石に今日は待ちくたびれた、ならば…

「イムジャ。俺たちの一日はまだ終わっておらぬ」

「あら、何よそれ」

「イムジャ、待ちくたびれました」

「待つのは慣れているんじゃないの?」

「それと、これとは話が別です」

チェヨンはそう言うと、握りしめた手を離し、肩を抱き寄せる。そして、ウンスの頭を寄せ、ちゅっと、口づけを落とした


木の下でチェヨンに待ってほしい方…どうぞポチッとクリックの協力宜しくお願いいたします。




にほんブログ村