こんばんは
りおです

12月24日のクリスマスイブに、企画で掲載したお話です

私のかわいい妹、柳怜ちゃんより頂いた、素敵なプレゼントです

連発の妄想お話の間で公開しちゃったから、読んでない方もいらっしゃるかと思って再公開です

一度ご覧になった方は変更はありません

最下部に生きるという事とテーマにした(?)動画を追加しました。

チェヨンが命の大切さを知り、生きたいと願い、そしてウンスと愛し合い、新たな命を…

そんなこのお話に相応しいかなと載せてみました


本日のテーマ写真:


Sweet sugar cube

出典:柳怜 ちゃん
http://ameblo.jp/a-1988-9/


「ありえない。こんなのあり得ないわよ。」

典医寺で机に向かってウンスが呟く。

何度も自分で作ったカレンダーを見てみるがやっぱり、あり得ない。

しまいには髪をボサボサにして机に伏せてしまう。

「欲しい」と確かにいった。言ってしまった。

ずっと我慢させていた分を取り返すみたいに外が明るくなっても放して貰えなかった。

お陰で体のあちこちが痛かったし全身が筋肉痛で仕事になんてならなかった。

だから「待って」と…しばらくお預けしていた。

ってことは、つまり。

「アレよね…。」

「アレ、とはなんです?」

後ろから呼び掛けられ、ヨンの声に背筋がのびる。

ウンスは慌てて手櫛で髪を直し、にーっこりと笑顔を張り付ける。

「やーね。何が?」

「ですから、今。アレがなんとかと。」

「そんなこと言ったらしら?」

適当に愛想笑いをしてヨンの肩を叩いた。


ウンスが市に出掛けるのに今日はテマンが一緒について歩く。

テマンは嬉しそうにヨンの話を聞かせてくれる。

それは離れていたウンスの知らないヨンを知ることができるので嬉しかった。

「大護軍は何でもできるんです!戦いだって剣だけでなく、槍も弓も、素手でだって!」

「好きなのね。」

目を輝かせて語るテマンが無邪気で本当に好きなのだと伝わってくる。羨ましい。

「はい!大護軍の腕は凄いです!弓なんて百発百中で!」

百発百中。その言葉が妙に頭に残った。

「そうね。確かに。」

どこか上の空のウンスはいつもとなにかが違った。何か違うことは分かるのにそれが何か分からずテマンは首をかしげた。


「おかしいと?」

「なんか、こう、うまく言えないんですけど調子が悪いみたいで。」

確かにここ最近のイムジャは風邪を引いたようにぼーとしていることも多くなっていた。医者の不養生など…。

「テマン。」

「はい。」

「あとは任せたと、隊長に伝えてくれ。」

ヨンは返事も聞かず、典医寺へと急いだ。

何時ものように診察をする姿がある。

そんなウンスを見るといくらか心が軽くなった。

心配するほど悪くもなさそうだ。

けれど最近は避けられているように感じることがあった。

言わぬなら待とうと思っていたが…そんなに俺はとるに足らぬか?

患者も一区切りし、ウンスはふと外を見た。

窓枠から少しだけ覗いた蒼に胸が弾む。

戸口から顔をだし確認するとやはり相手はヨンだった。

「居るなら入れば良いのに。」

今から休憩なの、お茶にしましょう?そう言うとヨンを中へと招いた。


「お体が悪いと聞きました。」

「え?別に悪くないわよ?」

「…平気なのですね?」

湯飲みを包む手に触れようとするヨンの手を避けるようにウンスはお茶をすすった。

危ない危ない。

触れてしまうところだった。

もし触られてそんな雰囲気になったらきっと流されてしまう。

「それなら良いのです。二人とも倒れるわけには行かぬので。」

ん?二人?

「最近胸の辺りが…」

ウンスは慌てて診脈しようと手を伸ばした。

けれどその手は手首ではなく胸へと導かれる。

「イムジャ。此処にイムジャが足らぬのです。」

我ながら情けない男だと思う。

叱責されても構わぬと思うほどイムジャに触れたくて仕方がないのだ。

「どうすれば俺を癒せるかはご存知でしょ?」

強く押し当てた手から心音が伝わってくる。

私の知る心音より速く、強く胸を叩いている。

「だ、駄目よ!駄目!待って!」

「また、待て、ですか?俺にも限界がある。」

そう、よね。

待たせてばかりでずるいわよね…。

でも。

「今は駄目!後一年すれば…」

「はっ、一年と。」

もう、良いとでも言う態度で一気に茶を飲み干す。

乾きが潤うとしだいに頭に上った血が茶と一緒に腑へと落ちていく。

「一、年…」

「そうよ。あなた武士じゃなくスナイパーの方が向いてるんじゃない?」

天界語は分からぬがイムジャが笑うておる。つまりこの一年とは。

「真ですか?真に?」

「そうよ、チェ・ヨンあなたの子供がいるの。」

「また、家族が増えたのよ?」

父も母も喪い。

赤月隊、ウダルチと喪うものが多かった俺に家族が増える。

イムジャが教えてくれた命の尊さ、護るべきもの。

「ありがとう。」

ヨンはそれ以上、ウンスに返す言葉が思いつかなかった

ただ、イムジャがそばにいてくれる事に、そして最高のプレゼントを与えてくれた事に感謝し尽くしきれない

ウンスもしっかりとヨンを向き直り、大きな眸で見つめると、その目に優しい光をたたえて

「チェ・ヨン。私に素敵なプレゼントをくれて…本当にありがとう」

そう言って、にっこりとほほ笑み返した


その後の二人はこちらで…
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最後に数行お話の
お返しに加筆させて頂きました




生きるという事に焦点をあてた動画かな?
と思って掲載してみました

*すみません韓国語分からなくて…

大好きな、ウダルチ宮内闊歩のシーンが入っています  

【動画の引用元:YouTube】
http://youtu.be/YKFogdKDTng




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