【セミナーレポート】コスメを読む -ファンデーションを構成する成分とは?- | 日本化粧品検定協会のブログ

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コスメを読むセミナー第2部の
ファンデーションの構成成分についてレポートします



講師はコスメコンシェルジュ講習会でもおなじみの
久光一誠先生(有限会社久光工房代表取締役、
化粧品研究開発コンサルタント)です。

ファンデーションといえば、お化粧をする上では、
最も基本となる必須アイテムですよね。

『私はあまり化粧しないな』という方でも、
最低限の綺麗なお肌作りとして、
ファンデーションは塗っている方も多いのでは
ないでしょうか。

そんなファンデーションの成分を
読めるように勉強していきましょう。
コツをつかめば、成分を読みやすいアイテムです


ファンデーションの役割とは?

肌色補正・質感修正・シミやそばかすを隠す
紫外線など外部刺激からの保護、などです。

ファンデーションにはお肌の色を作り出す
着色剤が配合されています。

化粧品用着色剤には
 ・無機顔料
 ・有機合成色素
 ・天然色素

の3種類ありますが、ファンデーションには
無機顔料が多用されています。

無機顔料とは?

鉱物を粉砕したり、合成したもので水や油に溶けない
粉末状の色素のことです。
色数は少なく、マットな発色が多いのが特徴

無機顔料はさらに3つに分けられます。

着色顔料
黄、赤、黒、白などでベースとなる色味を作る

 ・黄色:酸化鉄 (別名は黄酸化鉄)
 ・赤色:酸化鉄 (別名はベンガラ)
 ・黒色:酸化鉄 (別目は黒酸化鉄)
 ・白色:酸化チタン、酸化亜鉛

水酸化Al(アルミニウム)、ハイドロゲンジメチコン
ステアリン酸などの成分で表面をコーティングすると
水に分散しやすくなったり油に分散しやすくなったりします。

酸化チタンは反応性が高いので、表面処理が必要です。

体質顔料
透明、色を薄めたり、感触の調整や
色の濃淡を調整する

 ・タルク:すべりがいい、付着力が高い
 ・カオリン:付着性が向上する
 ・マイカ、合成金雲母:のび、ツヤ、すべりがいい
 ・マイカ/硫酸Ba/酸化チタンの複合体
    :隠蔽性、カバー力、透明感
 ・マイカ/アルミナ/シリカ/酸化チタンの複合体
    :ソフトフォーカス効果

パール顔料
キラキラし、光輝を調整する

 ・魚鱗箔(ぎょりんぱく)
 ・マイカなど板状基板に酸化チタンや酸化鉄の薄膜層を
  被覆した積層体、マイカ/酸化チタン複合体(雲母チタン)
 ・ガラス系:ホウケイ酸(Ca/Al)、酸化チタンやシリカや
        酸化スズなどを組み合わせることもある
 ・オキシ塩化ビスマス

感触調整用の粉体

体質顔料やパール顔料には色以外にも
それぞれに感触や伸び、付着性などの特徴も
あるので、目的により組み合わせや量が重要

さらに無機顔料以外に感触調整用の粉体の
プラスチックやシルク、ナイロン、シリコーンなどを
組み合わせることで、より感触を調整できます。



成分がたくさんできてきましたが、
ファンデーションの基礎を抑えることが成分を読む近道


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コスメが読めると化粧品はもっとおもしろくなる

次回はファンデーションの種類別に成分を
読み解きます!