手放し | ティル・ナ・ノーグ Tir na n-Og
いざ治療のスペシャリストの前から離れると、自分でも何をしたらいいか分からなくなってしまう。付っきりだったWさんもいない。周りに同じ病気で闘っている仲間がいない。両手につながれた温もりは、もう離れてしまった。


科学的にみれば、ネットワークでつながれてるから一人じゃない。けど物理的にみれば「独りぼっち」なのである。これが本当の静寂ってやつなのね…。


今日は昼まで雨
だったので家にいましたが、そのあとすぐ晴れてきて暖かくなったので、30分だけ散歩しました。でも面白くなかった──

前を向けば学校帰りの子供たちが公園のブランコ
で楽しそうに遊んでいる。
右を向けば犬
の散歩をしている人が近所の知り合いと談笑している。
左を向けば陸上部の選手たちがランニング
をして互いを励まし合っている。
後ろを振り返れば、私のつけた水の足跡
だけがひっそり残っていた。。。

とことこ歩いて家に帰って、疲れたので一睡。気付けばもう午後6時。たとえ正しい療養だとしても、こんな生活は望んじゃいない。私だってコミュニケーションをとる手段、手や足や口がある。手を放された状態の自分はまるで宝の持ち腐れ。


なんか楽しい出来事はないだろうか…と、暗中模索。電話とかもしたいけれど、世間は平日でみんなお仕事中。迷惑になるから何もできない。

あれ…?もしかしたら私は邪魔者かなぁ
なきがお
って、また悲観的になってたらダメですよね。明日こそ笑えたらいいのに・・・