写真は2年前のもの。

ちょうど2年前、22時過ぎに葉山のマンションに帰宅した時、駐輪場に一匹の猫がいた。
その子がこの写真の子。

弱っていて、全身ノミまみれで、でも自分が寄っても逃げず、保護した。
検査、去勢して保護猫として飼い主さん、里親さんを探すも見つからず。

半年間、うちのコルと仲良く過ごしてから、今は実家で母親と暮らしている。

野良猫にしては人の言うことをよく聞くし、とても甘えん坊で母親の癒しとなっている。

 さて、今住んでいる名古屋のマンション。
隣に利用されていないコインパーキングと人の住んでいない木造の家があった。

今年の7月の終わりに猫の親子が住み着いた。
母親と思わしき親猫は、近所の人からご飯を貰っているのか自分と目をあわせるも逃げはせず、距離を保ってこちらを見ている。
 子猫はまだ興味盛りで、1人遊びに夢中だ。

昼間は見かけず、夜になると誰もいない駐車場でのんびりしている光景に癒される反面、心配にもなる。

夜、みかけるとほっとする。
生きていてくれたと。

先週から、隣の敷地の家の解体工事が始まった。
コインパーキングもコンクリートが剥がされ、更地となった。

あの親子猫は大丈夫だろうか。

あれだけの音で工事をしているから、もうここには来ないのだろうか?
どこかで元気にやっているのだろうか?

そんな事を考えて過ごしてきた。
2週間。

昨晩、更地に黒い影2つ。

あの猫の親子だ。

親猫は相変わらず、距離を保ってこちらを見ている。
子猫は土一面になった場所で一人で遊んでいる。

良かった。

あれだけの騒音、変わり果てた環境でも、まだ生き抜いている。

葉山で猫を保護して、野良猫の生きていく環境の過酷さは嫌というほど教えられた。
あの野良猫も左眼が見えないか見えにくいと思う。
口も幼少の頃に何かにぶつかったのか成長が止まっている箇所がある。
今年、若年症歯周病でほぼ全ての歯を抜くことになった。
そんな猫だから アストン と名付けた。

アストンマーチンから。

これからの猫生を優雅に生き抜いて欲しい。
その願いからだ。

名古屋の猫。

親子猫も過酷な猫生を過ごしていくのかもしれない。
自分に何か出来ることがないだろうか?

ご飯をあげる事も一時のお腹を満たすことになるかもしれない。
でも、それは根本的な解決にもつながらない。

隣の土地の工事が終わった時、親子はどうなるのだろうか?

一人、名古屋のマンションで考えてしまう。

あー。