ひとりぼっちの神様へ | 隠居生活

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日記・blog

独りの足跡


ひとりぼっちの神さまへ


あなたは遙かな時空を超え、全てを知っており、

その偉大さ故に、いつも全てを許してくれます。


なのに子供たちは、その優しさに甘え過ぎ、

いつしか、自らを省みることを止めてしまいました。


あなたにいつも祈りを捧げるのに、

あなたの事を無いものと同じように扱っています。


哀しいですね、

それさえ許してしまうのでしょうね。





ひとりぼっちの神さまへ


あなたは人間を生み出したことが原因で、

宇宙中を巻き込んだ親子喧嘩をしている

と伝えられています。


全てを知っており、私たち人間より賢く、

世界の隅々まで理解して、

悠久の時を生きるあなたが、

延々と親子喧嘩をしていると信じられています。


とっくに仲直りしていると思いますけれど、

あなた達親子に仲直りをして欲しくない子供たちがいるようです。

何の都合が悪いのでしょうかね。





ひとりぼっちの神様へ


始まりはなんだったでしょう。


闇の中で果てしなく漂いながら、

せめて明かりを灯そうと、光を掲げた時でしょうか。


誰も居ない世界に独り、

せめて言葉を交わせる他者を求めた時でしょうか。


生と死が繰り返される無常の世界に、

せめて一瞬の喜びが永遠に続くようにと願った時でしょうか。

歓喜する子供たち


もし、私があなたと同じように、

この世界へ真に孤独で生まれ落ちたなら、

きっと人の中に、溶け込むように隠れて暮らすでしょうね。


一番近くで、一番愛おしい者達を愛でながら暮らせるなんて、

まったく夢のようです。


あとは、子供たちが本当に幸せになってくれれば、

願ったり叶ったりなのですが、

それは一人一人の心に委ねるとしましょう。

委ねる手


無神論者となった私には、

もはや誰かを諭す謂われはありませんが、

神を信じる人も、信じぬ人も、

なにより神自身も、その子供たちも、

共に幸あらんことを願います。


2016-03-18 22:11:46