診察行く時ね、風が強いから帽子飛んじゃうなぁ、って空を見たよ。
すっごい勢いで雲が流れて行くの。
東から西へ。
えっ!?って思った。
お天気は西から来るのに。
大きな低気圧が西にいるから吹き込んで行くのかなぁ、って思った。
天空の城ラビュタに出てくる竜の巣が作られていくみたいだった。
自然の力。人間が及ばない凄い力。壮大だった。
バスが来るまで空をずっと見てた…
雨も降りだしたね。
飛ばされない様に半径が小さい傘にしたよ。
足が痺れたりつったり上手く歩けなくて難儀した。
解ってはいるけど、もう健常には戻れないんだなぁ、って改めて思いながら風に吹かれてた。
無理が祟ったと言われようが無理するしか術が無かった。
たとえ愚かとか不器用すぎるとか真面目一辺倒と言われても守りたいものがあった。
それだけだよ。